藤間扇玉会舞踏発表会 850人を魅了

 日本舞踊藤間流師範の小樽の日本舞踊家・藤間扇玉さんの、師籍50周年を記念して、6月1日(日)11:00から、小樽市民会館(花園5)大ホールで「師籍50周年 藤間扇玉会 舞踊発表会」が開かれ、扇玉さんら約60人が舞踊を披露。舞踊に興味を持つ市民やファン約850人が来場し、優雅で艶やかな日本舞踊の世界に引き込まれていた。
0601sengyoku1.jpg 扇玉さんは小樽出身で、小学3年生の頃から日本舞踊を習い始めた。1962(昭和37)年に藤間扇玉の名を許され、1964(昭和39)年に師範資格を取得。1967(昭和42)年に、おたる潮まつりが誕生し、おたる潮音頭の振付と普及活動に加わり、ねりこみの指導を始め、長きに渡り、普及に努めている。2007(平成19)年には、文化庁事業「伝統文化こども教室」を開講し、子ども達への指導や継承に尽力している。
 11:00から、中松義治小樽市長や扇玉会後援会の浅原健蔵会長(北一硝子代表取締役)が出席し、祝いのことばを述べ、新名取6名を披露した。6名の芸名入りの手ぬぐいや餅を来場者に向かって撒き、会場を沸かせた。
0601sengyoku2.jpg 義太夫「櫓のお七」や長唄「供奴」、こども舞踊「はなよめにんぎょう」など20の演目が次々と披露された。扇玉さんは、19番目の「春の舞」に出演し、艶やかに踊る姿に観客は酔いしれた。
 最後は、藤間扇玉社中全員で「皆で踊ろう 吾妻の賑わい」を華やかに舞い、会を飾った。出演者全員がステージに上がり、手締めで終演の無事を祝った。
 扇玉さんは、「夢中でこの道をあゆみ、気づくと50年になっていた。日本の文化は素晴らしく、日本舞踊は、日本の伝統文化であり、日本人である証明。伝統文化を学ぶことは日本人としての精神を学ぶことでもある。踊りを通じて、その精神を人々に伝えることが使命である。日本の心は誰もが持てる。少しでも受け継ぎ伝えていきたい」と話した。
 市内在住の奥村桂以さんは、「最初から最後まで楽しんだ。小樽では本格的な日本舞踊が開催されることがあまりなく、大変素晴らしく見応えがあった」と大変満足した様子だった。
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