悪天候に負けず!にしん群来祭り

 上空に冷たい空気が入り込んだ影響で、昨夜から雨と強風に見舞われ、肌寒い日となった小樽市内では、「第6回おたる祝津にしん群来祭り」が、5月17日(土)・18日(日)の2日間の日程で始まった。
nishinmatsuri1.jpg 今回から青塚食堂前広場会場を広く使用し、新しいイベントを企画。同実行委員会も期待を寄せていたが、悪天候の影響で、会場前浜は、波が高く強風が吹き、海岸には近づけない状態が続いたため、予定していたオープニングセレモニーやニシンの幼魚の放流式、浜の石投げ選手権、ゆるキャラ集合などが急遽中止となった。
 また、今年度より大漁を祈願する「鰊満船飾」(にしんまんせんしょく)の大漁旗100枚を掲げる予定だったが、やむおえず中止となり、明日は天候が回復しだい掲げる予定。
 強風が吹き荒れる中、予定通り10:00から、中松義治小樽市長をはじめ、関係者20名ほどが参列し、大漁祈願祭が開かれた。海に向かって祭壇を設け、稲荷神社木村文彦宮司が祝詞を上げ、全員で玉串奉奠を行ない、大漁を祈願した。
 会場では、ニシン雌400円・雄300円・ホタテ150円で販売し、会場で炭火で焼いて食べることができた。祝津海産市場即売会や、ニシンを主とした新商品(加工品)の祝津限定の水産関連商品の販売もあった。
nishinmatsuri2.jpg フランスブルターニュの郷土料理をベースに、しりべしの食材を使用した食べるスープ「しりべしコトリアード」の実演販売や浜の母さんが作る「ホタテ汁」、塩ニシンと大根を入れた味噌仕立ての「ニシン汁」を各250円で販売した。
 ワカメやカレイの詰め放題も行われ、アカガレイ・マガレイ・スナガレイの3種類を袋に入るだけ詰めることができ、来場者は、楽しみながら袋に詰めていた。
 市内在住の小学5年小西智文君(10)は、ニシンの炭火焼きを頬張り、「身が柔らかくて美味しかった」と話し、父親は「自宅では、なかなか炭火で焼いたニシンは食べられない」と話した。
 祭りの人気は、やはりニシン炭火焼きの無料提供。2日間で1,000尾用意。各日500尾を、12:00・13:00・14:00・15:00の4回に分け、炭焼き会場(本部)で整理券を配布する。
nishinmatsuri3.jpg 初日は、悪天候にも負けず、大勢の家族連れが来場し、12:00前から長蛇の列ができ、開始を30分繰り上げて、11:30からニシンを配布した。
 会場では、炭焼き台50台を設置し、次々とニシンが焼かれ、香ばしい香りが漂い、潮風に吹かれながらニシンの炭焼きに舌鼓を打った。
 山岸篤史実行委員長は、「肌寒く雨模様となったが、明日晴れるよう期待している。会場を広げ、子ども達にも楽しんでもらえるようイベントを多く企画している。風が止んだら大漁旗100枚も掲げたい。記念日や行事を祝う時に船首から船尾まで掲げるもので、祝津小学校の運動会で使用していた。是非、皆さんにお見せしたい」と話した。
 祝津マリーナ2階では、「みなと小樽ゆかりの船舶」が、9:00から16:00まで行なわれている。北前船以降の日本の船の歴史を実際の模型で再現し特別展示している。小樽市総合博物館の協力を得て、同館非展示収蔵の北海道に関する船の模型を25隻展示し、また、小樽海上保安部の協力もあり、各地の灯台を写真とパネルで紹介。nishinmatsuri4.jpg海上保安庁第1管区保安部提供の旧小樽港北副防波堤灯台で、1974(昭和49)年から2006(平成18)年まで使用された「5等レンズ」や、3D海底地形図も展示している。
 祝津マリーナ諸澤洋代表取締役のコレクション等の常設展示品で航海機器の骨董品や1850年頃のカティーサーク時代のコンパスなども見ることができる。同代表は「にしん祭りに合わせて、一般市民や船の好きな方に、是非この機会に見てもらいたい」と話した。
 18日(日)、ニシン炭火焼き500尾無料提供や、○×クイズの「めざせニシン博士!群来太郎に挑戦状」や「イソガニ釣り大会」「小樽鰊群来そばを楽しむ会」など、子どもから大人まで楽しめる催し物を用意している。
 小樽祝津たなげ会HP
 小樽観光案内所スタッフブログ
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