野鳥に遭遇 なえぼ公園の自然観察会


0510birdwatching1.jpg 長橋なえぼ公園(幸1)に併設の森の自然館が主催する「森の自然観察会」が、5月10日(土)に開かれ、中学生から大人までの8名が参加した。
 同公園(31.1ha)は、野鳥や小動物などを観察できる自然生態観察公園で、市民はもとより札幌方面からも人が訪れ、多くの人に親しまれてる場所で、カメラ持参で散策する写真愛好家の姿も多い。
 9:00に同館に集合した同観察会の参加者は、講師を務める日本野鳥の会小樽支部・梅木賢俊会長からの説明を聞き、春の渡り鳥を中心に、30種類ほどバードウォッチングしながら、散策を楽しんだ。
0510birdwatching2.jpg 梅木会長は、観察会に先立ち、5月10日からはじまる愛鳥週間(バードウイーク)について、「1947年4月10日に、”バードデー”を実施。北海道は雪が残っていることから、1ヶ月後の5月10日とし、多くの人に親しんでもらおうと、期間を1週間として5月16日までを”愛鳥週間”とした」と説明した。
 また、同会では、毎月第1日曜日になえぼ公園で探鳥会を行ない、1年を通じて27回ほど開いている。梅木会長は、「季節に合わせてテーマを決め、春のこの時期は、繁殖のために渡ってきた鳥を中心に観察会を開いている。五感を働かせ、鳥の鳴き声を楽しみながら観察してください」と話した。
 この後、参加者は、各自持参した双眼鏡を手に外へ出た。梅木会長の説明を聞きながら、同館の志摩俊樹指導員、同公園内の鳥やリスの撮影を楽しむ大湯崇夫さんも参加し、観察会が始まった。
hiyodori.jpg
 梅木会長は、鳥の鳴き声を瞬時にキャッチして、遠くにいる鳥を素早く見つけた。また、鳥のさえずりを意味のある言葉やフレーズに当てはめる「ききなし」について説明し、「センダイムシクイ」は、「焼酎一杯ぐいー」と鳴いていると説明。
 耳を澄ませた参加者は、「ききなし」を体験。うぐいすのききなしは「法 法華経」と、多くの人が知っているものもある。参加者は、双眼鏡で観察したり、カメラで撮影したり、鳥が逃げない範囲で待ち構えた。
 冬の渡り鳥は南下してしまい、公園内の餌台に初春の賑わいはなく、夏鳥のさえずりがあちらこちらで聞こえていた。
kibitaki.jpg 何度も参加者の視線に登場するキビタキは、綺麗な羽の色。シメや鷹、ヒヨドリ、メジロなどが次々と姿を現し、参加者を楽しませた。
 この時期の特徴として、地面に這う虫を食べるため、鳥達も比較的、低い位置で観察することができるそうだ。また、さえずりが良く聞こえるのは、朝と夕方で、縄張りを知らせるために鳴くという。
 同公園内をよく散歩する夫婦は、「メジロをは初めて見たり、鳥の種類が分からなかったが、参加して分かったことが多かった。今まで見つけられなかった鳥に遭遇し楽しんだ」と話し、長橋中1年の船島弘匡君(13)は、「鳥を見たいと思い参加した。いろいろな鳥の鳴き声を聞いた。ききなしについて初めて知り、楽しかった」と話した。
 日本野鳥の会小樽支部
 関連記事