"雪は天からの手紙" 博物館ドームスクリーンで初上映


 小樽市総合博物館(手宮1・青木良英館長)では、ドームシアター全天周映像番組「Snowflake〜雪は天からの手紙〜」を、「小樽雪あかりの路」開催期間(2月7日〜16日)に合わせ、市民や観光客向けに上映する。
 上映場所は、同館プラネタリウムのドームシアターで、直径6mのドームスクリーンを使用して上映会が開かれる。共催は小樽市総合博物館友の会、日本雪氷学会北海道支部。
 同ドームシアターでは、銀河鉄道の夜など星にまつわる番組を何度か上映しているが、星以外では初めて。上映開始に先立ち、2月3日(月)13:30から、報道関係者や同館職員らが集まり、試写会が開かれた。
 同映像番組は、科学館プラネタリウム向けの全天周映像番組の制作販売を行う、合同会社スターライトスタジオ(東京)が、北大で研究していた中谷宇吉郎氏の没後50周年を記念して2012年に制作したもので、プラネタリウム番組としては世界で初めてのこと。
 雲の中で雪の結晶ができる様子や降雪のプロセスが映像化されている。中谷氏は、世界で初めて人工雪を作ることに成功し、温度と蒸気量の値を変えると結晶の形が変わり、この研究の意味を「雪は天からの手紙」と表現している。
 上映時間は24分間。寒い夜に空を見上げ、次から次へと落ちて来る雪の降雪シーンを再現し、ドーム空間が作り出す臨場感があり、ドームシアターならではの体験ができる。
 雪に魅せられた人々は、16世紀ヨーロッパ、現実とは違う結晶を残し、日本では、江戸時代に顕微鏡で雪を観察し、その後、様々な雪の姿を明らかにした。雪の成り立ちや結晶など、科学的側面や美的側面からもアプローチした内容となる。参加者は、臨場感溢れる全天周映像番組に時間を忘れて見入っていた。
 同館大鐘卓哉学芸員は、「雪の美しさと科学の不思議さの両面から、臨場感溢れるドームスクリーンで味わってもらいたい。全天周映像ならではの浮遊感も体験してもらいたい。リアルでドームスクリーンを上手く使った映像ソフトであり、平面スクリーンでは表現できない映像を、この機会に是非楽しんでもらいたい」と話した。
 ドームシアター全天周映像番組「Snowflake〜雪は天からの手紙〜」
 総合博物館本館(手宮2) 2月7日(金)〜16日(日) 2月12日休館
 平日13:00、16:00 土・日曜日・祝日11:00、13:00、14:00、16:00
 Snowflake~雪は天からの手紙~
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