初の火災予防訓練実施  済生会小樽病院

 「秋の火災予防運動」の実施期間(10月15日〜31日)に合わせ、小樽市消防本部では、啓発事業の一環として、8月から築港へ新築移転した北海道済生会小樽病院(築港10・近藤真章病院長)で、移転後初めての火災予防訓練を実施した。同病院は、鉄筋コンクリート造5階建 1棟・延床面積17,775.13㎡。
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 自力での避難が困難なケースが多い病院での訓練は重要で、同病院の自衛消防隊と消防機関が連携し、初期消火活動や避難誘導・人命救助・放水活動が行われた。
 10月17日(木)13:00頃、「同病院の3階から火災が発生し、自衛消防隊による避難誘導、初期消火が行われたが、火勢は上階へ延焼し、屋上の1名及び1階ホールに多数の逃げ遅れた患者が救助を求めている」との想定で訓練を実施した。
 出動車両は、救急車・救助工作車・タンク車・化学車・40m級のハシゴ車など7台。消防本部・消防署員27名、消防団3名、近隣事業所の薬局から4名、同病院の自衛消防隊60名の計94名が参加して行われた。
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 訓練開始のアナウンスとともに、病院内からは、続々と避難する職員が駐車場に集合した。車椅子での移動や寝たきりの患者に扮した職員も参加した。同病院内の消火ポンプから放水訓練を行った。
 屋上に逃げ遅れた人が救助を求め、ハシゴ車によって無事救出。同病院内敷地に応急救護所のテントを設置し、同病院の医師が重篤な患者をストレッチャーで運び、テント内で手当てをして救急車で搬送された。化学車、タンク車、ハシゴ車の4ヶ所から同病院へ向って一斉に放水を行い、訓練は終了。
 消防本部・土田和豊予防課長は、「予定より多くの職員が訓練に参加され大変良かった。場所も変わり、新しい建物となった済生会病院で、火災予防運動に合わせて訓練が実施され、敷地を有効に活用した。4ヶ所からの放水も一斉に行われ、成功に終わることができた」と評価した。