第2回"爺・婆・孫三人展" 古屋ギャラリー


jibamagoten1.jpg 一昨年に続き2回目となる「爺・婆・孫 三人展」が、10月15日(火)〜20日(日)の10:00から17:00まで、古屋ギャラリー(花園4)で開催中。
 道展会員の古屋五男氏が開く古屋絵画教室へ10年ほど前から通う爺こと桑原正憲さん(72)と婆こと美津子さん(67)、孫で中学2年生の圭太君の油彩58点を展示している。初めて油彩を描いた圭太君の作品と、桑原さん夫妻が同教室で学んだ作品、馬や豚などの動物の作品が会場に展示され、来場者の目を楽しませている。
 余市在住の桑原さんは、以前は、風景画などを描き、同教室で学び、夫婦で切磋琢磨して腕を磨いた。3年ほど前から、動物が大好きで動物の写真はあるが、動物を絵で表現してみようと始めた。古平の養豚場に勤務していたこともあり、仕事をしていなければ、気付かない豚の表情や特徴を絵に表現してみると、それが、とても面白く、馬や羊など、次々と動物をテーマに描き始めた。
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 昨年、道展で見事受賞した作品も展示した。顔に表情のない豚を観察し、100号サイズに「三元豚(さんげんとん)」を描いた。後ろ向きのものや他の豚とたわむれるもの、桑原さんの存在に気づき見つめる表情を上手く捉えている。絵の中でも生きているように表情を上手に表現できた時に面白さを感じるという。
 頭と尻の部分が黒い「金華豚(きんかとん)」という珍しい豚の出産後を描いた作品には、大きな母豚が横たわり、子豚19頭がお乳を吸っている光景を、100号サイズの大作に描き、どの子豚もそれぞれ違う行動や表情をしている。現在の豚舎内は、清潔に保たれ、以前のイメージとは随分違うそうだ。
 羊や馬の出産間近の姿を描いた作品もあり、冬景色の中、沢山の羊達が牧羊犬に追われている。逃げる羊の表情を描こうと思い、羊の耳を犬の方へ傾けて表現していると説明。どの作品も楽しみながら描いている様子が伝わる。
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 今回、初めての試みで、犬や猫の油絵を販売している。販売している絵画の額は、キャンバスの木枠を再利用して、桑原さんが手作りしたもの。犬や猫の愛らしい表情と手作り感の額が温かい作品に仕上がっている。
 美津子さんは、同教室で勉強した作品を出展し、茹で上がった美味しそうなカニや、パン・果物を丁寧に描いた作品や、登別地獄谷の風景画も出展している。
 孫の圭太君は3枚出展し、カニとスポーツカーを20号に描いた。カニの絵は「美味しそうに描けていると評判です」と、桑原さんは、祖父として目を細めて話した。また、「将来の画家になる子ども達に動物の絵を見てもらいたい。仕事をしながら動物を観察し、豊かな表情を表現するよう努力した作品」とPRした。
 第2回爺・婆・孫三人展 10月15日(火)~20日 (日)10:00~17:00
 古屋ギャラリー(花園4) 0134-27-1036