震度7の地震を想定!大規模な総合防災訓練実施

 小樽市防災会議が主催する「平成25年度小樽市総合防災訓練」が、8月30日(金)13:00から色内ふ頭(色内3)で行われ、2時間半にわたる大規模な訓練となった。
0830fiertraining1.jpg 「大規模災害に対する各関係機関相互の協力体制の強化と、防災技術の向上及び市民の防災意識の高揚と防災知識の普及を図ること」を目的としている。
 北海道開発局小樽開発建設部、小樽海上保安部など29機関・374名、車両39台、船舶7隻、ヘリコプター1機が訓練に参加した。
 訓練想定は、「8月30日午後1時10分、北海道北西沖を震源とする推定マグニチュード7.8の地震が発生。小樽は震度7と発表。この地震により、小樽市沿岸地域に津波警報が発表され、高い所で2m以上の津波を予想。市内各地で木造家屋が倒壊、道路の損壊、亀裂発生、ガス菅、水道管などのライフラインにも重大な被害が発生。災害対策本部を設置し、防災関係機関をはじめ各機関に応急災害対策を速やかに実施するよう要請した」とした。
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 同会場では、次々と訓練が開始され、小樽ボランティア会議では、レスキューキッチンによる豚汁の炊き出し訓練を行った。
 津波により釣り人が海中に転落した救出救助訓練や、土砂崩れでは、大型土嚢を設置。断水による給水袋や給水タンクを用いた応急給水作業など、関係機関により迅速に行われていた。
 また、津波の影響で船舶から重油が流出、100mのオイルフェンスを張った。その後、吸着マットで回収する流出重油をくい止める訓練。倒壊した電柱にバスが衝突し、後続の車両が追突。多数の負傷者の対応訓練が行われた。0830fiertraining3.jpgトリアージポスト(医師などが負傷者の重傷度・緊急度判断 する場所)を設営し、エアーテントでは、重症の負傷者の手当てが行われた。消防防災ヘリ運用訓練では、建物屋上から無事救出した。
 最後の訓練は、船舶火災を想定。船内を捜索し、逃げ遅れた船員を救助、負傷者搬送し、8ヶ所から一斉放水した。海上保安部、警察署、市産業港湾部、消防本部、消防団、倶知安などの後志管内及び石狩など、隣接消防本部による見事な連携プレーを見せた。
 同グランドに参加者全員が整列し、小樽市防災会議中松義治会長(市長)の総監講評があった。「本日は、本番さながらの訓練を実施し、皆さんの迅速かつ的確な行動を見て大変心強く感じた。集中豪雨や土砂崩れ、大きな災害があり、道南地方を中心に激しい雨が降り、森町などでは土砂崩れによる交通機関に甚大な被害をもたらした。ゲリラ豪雨の発生が全国的に多い。小樽市でもいつどこで災害が発生するか分からない。本日の訓練の成果を踏まえ、地域住民の安心安全を確保するため、今後相互の連携を密にし、各種の災害に備え、日頃から各体制に万全を期してもらいたい」と述べた。