ニッコールクラブ小樽支部写真展開催


 写真愛好家が集うニッコールクラブ小樽支部(本郷正利会長・15名会員)の第5回写真展が、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開催中。会員13名による四季折々の風景や人物などの作品を、広い会場に合わせ、4ツ切りから全紙サイズまでの49点をずらりと展示し、訪れた市民や写真愛好家を楽しませている。
niccolclub1.jpg 同会は、ニコン製品を愛用しニッコールクラブの会員が、平成20年に発足し、仲良く楽しくをモットーに集い、6月・9月・12月・3月の例会には、気に入った写真を持ち寄り、それぞれを講評。選ばれた作品をニッコール会報誌「サロン・ド・ニッコール」へ応募。ここで再び審査し選ばれた作品が、会報誌に掲載される。また、年1回道内の支部が交代で主催する懇親会を兼ねた1泊撮影会を開催している。今年は、8月25日に芦別支部主催で開かれる予定。
 同小樽支部は、北海道写真協会の審査員やベテラン写真愛好家が多く、風景や人物、モノクロなど会員の得意な分野で撮影した自信作が並んでいる。
 林令仁さんは、アラスカでのオーロラを4枚の組写真で出展。なかなか観測できないオーロラがカーテンのようになびき、写真からも感動が伝わる。
 デジタル写真が多い中、フイルム写真を好む会員も健在で、モノクロのならではの印象深い作品も並んでいる。写真を始めた頃はスナップ写真が多く、月日を重ね、花の接写、夕日を各地で追いかけたりと、テーマを持ち発展する人が多いという。
 会員の吉田義則さんと須貝文昭さんは、一緒に羅臼町や浦臼町などへ撮影に出かけ、長年の経験を活かした撮影スポットを見つけ、絶滅危惧種のシマフクロウやオオタカ(国内希少野生動植物種検討中)の撮影に成功している。
niccolclub2.jpg 須貝さんは、4年前に撮影したシマフクロウの写真(国際文化カレッジ総合写真展で審査員奨励賞受賞)を出展。真冬の羅臼町の深夜に、ストロボの置く位置を計算し2台セット。羽音もなく偲びよるシマフクロウを絶妙なタイミングで撮影に成功。羅臼に16年通い、失敗を重ね積み上げた作品。同じく羅臼で、10年目にして初めて、朝日をあびるオオワシの撮影にも成功。生き物の生態までをも把握し、撮影に成功した作品が並ぶ。厳冬の別海町−22℃の中、漁船と昇る朝日を撮影。太陽からは凍ったような表情が窺える作品など、貴重な北海道の自然や生物を捉えている。
 吉田さんの作品では、鶴居村の1月中旬頃、川のけあらしと太陽が昇る時、黄金色に染まる風景に白鳥を入れて撮影。木々の輝く霧氷も絶妙なタイミング。この場所に通いつめ、いつくかの条件が揃った時だけの貴重な光景を写真に残している。
 須貝さんは「ボケ防止のため、楽しみながら撮影に出かけている。ニコン製品を愛用しニッコールクラブに入会している若い会員を小樽支部へ募集している。この機会に多くの方に作品を見てもらいたい」と話した。
 第5回ニッコールクラブ小樽支部写真展
 8月14日(水)〜18日(日)10:00〜17:00(最終日16:00)
 市立小樽美術館(色内1-9-5)1階多目的ギャラリー
 ニッコールクラブHP
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