旧青少年科学技術館50周年記念 パネル展や工作実験


 小樽市総合博物館(手宮1)では、前身の小樽市青少年科学技術館の開館から今年8月で50周年を迎え、これを記念し、同館本館2階回廊で、科学館の歩んだ半世紀のパネル展を開催している。
science50.jpg また、当時の科学館で行われていた実験や工作を再現した「なつかし工作実験コーナー」を、8月10日(土)13:00から16:00まで開いた。紙トンボや発砲スチロールのシートを使用したエンゼルスィング、エコクラフトで作る紙コースター工作会に、多くの家族連れが訪れていた。
 紙コースター以外は簡単にすぐに完成することができ、会場で紙トンボやエンゼルスイングを飛ばして遊ぶ姿が見られた。インターシップの学生3名が各コーナーを担当した。
 同館2階回廊のパネル展では、14枚のパネルで科学館の半世紀の歩みを紹介。過去の特別展や案内のパンフレット、思い出の写真も掲示し、来館者は、当時の様子に思いを馳せながら見入っていた。
 小樽市青少年科学技術館は、道内で室蘭、釧路に続く3番目の科学館として、1963年8月に開館し、老朽化のため2006年12月に閉館。2007年の7月に小樽市総合博物館が、科学館の機能を引き継ぎ統合した。

 当時、科学館は、札幌にはなく、市内や近郊から多くの来館者で賑わっていた。展示室、天文台、プラネタリウムなどテーマを分け、当時の写真とあわせて紹介している。
 天文台では、口径15cmの屈折望遠鏡を使用。プラネタリウムは、直径7.2mのドーム型で、国内最小クラス。昭和51年に2代目に更新。客席も扇形に配置し、40席に改修したことなどが書かれている。
science50-1.jpg また、開館当初から開かれいる「ジュニア講座」も50周年を迎え、8月11日(日)には、同記念行事を開催する。同講座は、市内の小中学校の児童を対象に、実験・実習を行い、物理、化学、天文、無線など23のクラスを開講し、当初、1,000人を越える受講生がいた。修了生の中には、科学技術分野で活躍している人も多い。現在、同館で「ジュニア科学講座」として継続している。
 当時は、ジュニア講座の受講生が、講師役となり、「ジュニア科学文化祭」を開催。受講生の保護者や市内の子ども達が沢山集まった。
 閉館後、ジュニア講座OB・OG会を立ち上げ、同会・森松茂会長や、岩間世界副会長ら10名が、記念イベントのために来館し、当時常設していた工作実験コーナーを再現。スライム作り、銅を銀や金に変える実験や空気砲の準備に追われていた。「以前よりジュニア講座のクラスや会員が減少したが、当時のメンバーが繋がりを持ち、50年の節目を迎え感慨深い」と話した。
 現在は、当時の建物は壊され、商業店舗になり、面影は無くなってしまったが、50周年を記念して、改めて当時の歴史を振り返った。
 科学館ジュニア講座50周年記念行事
 8月11日(日)10:00〜12:00と13:00〜15:00の2回。本館2階実験室
 スライム作りや空気砲などの実験実習。
 パネル展「科学館の歩んだ半世紀」
 8月7日(木)〜8月25日 (日)9:30〜17:00 本館2階回廊