小樽港への入港で、過去最大級のサン・プリンセスが、霧の立ち込める中、予定より3時間遅れで、9:15に勝納埠頭へ寄港した。77,000トンの巨大な白い船体がフェリーターミナルにまでに及ぶ形で横わり、市民らを驚かせた。
2013年度の小樽港入港のクルーズ客船は、6月1日のブレーメンを皮切りに17隻を予定し、サン・プリンセスは初寄港で、小樽港への入港で過去最大級の大きさということもあり、注目が集まった。
サン・プリンセスは、総トン数77,441トン、全長261.31m、全幅32m。1995年に建造し、バミューダ(北大西洋にある諸島で イギリスの海外領土)船籍。運航会社はプリンセス・クルーズ。乗客定員2,022名、乗員900名、客室1,011室(海側603室・内側408室)。各国での寄港地は100以上。日本国内では19の港に寄港している。
今回のツアーは、北海道周遊とサハリン9泊10日。6月14日に横浜を出港、釧路、知床半島を周遊し、ロシア(コルサコフ)を18日に出港、19日小樽、20日函館、21日青森へ寄港し、23日に横浜へ戻るコース。費用は134,000円 ~634,000円。
同船デッキ7ホイールハウス・バーを会場に、10:15より歓迎セレモニーを開催。小樽市長、市議会議長、小樽港クルーズ推進協議会会長、観光協会会長、船長、機関長、ホテルゼネラルマネージャーらが出席して行なわれた。
中松小樽市長は、「小樽港は、1899年に外国貿易港として開港し110年以上の歴史を持つ。サン・プリンセスは、過去に小樽に入港した客船の中で最大級であり、この度の入港を大変光栄に思う。また来年は、小樽港をホームポートとして北海道周遊クルーズを12回予定していることに感謝する。小樽市の人気観光スポットである運河や石造りの建物が独自の街並みを形成しており、昨年は、660万人の観光客が訪れ、国内有数の観光地となっている。小樽は食べ物も美味しく特に寿司の町で有名。市内に100件の寿司店がある。是非滞在中に新鮮な海の幸を堪能していただければと思う。小樽滞在が思い出に残る楽しい1日となるとともに、サン・プリンセスの安全な航海を心から祈っている」と歓迎した。
これを受けてアンドリュー・フルード船長は、「ロシアから、また日本へ戻り嬉しく思う。温かい歓迎に感謝する。小樽へもっと早く到着したかったが、出発が遅れてしまった。来月は、再び小樽へ入港するが、その時は予定通りに到着したい」と述べた。
10:45から2時間にわたり、船内見学会が行なわれた。抽選で選ばれた市民100人が見学会に招待され、豪華客船の旅に夢を膨らませていた。
デッキ5は、ツアーデスクやマーキスダイニング(メインダイニング)。デッキ6は免税店が並び、リージェンシー・ダイニング(メインダイニング)は600人収容で、17:30と19:45の入れ替え制。昨日のテーマは「鯛」。メイン厨房には150人の調理人がいる。デッキ7にはフォト・ギャラリーがあり、専門のカメラマンチームが動画や写真を撮影し、船内の壁に飾られ、ドレスアップした姿など気に入った画像や動画を購入できる。インターネットカフェや、400冊の本がある図書館、バーやラウンジでは、ピアノの弾き語りやバンドの生演奏が楽しめる。デッキ8では、テーブルゲームやスロットマシンが楽しめる本格派のカジノ。デッキ5から8まで吹き抜けとなりピアノ演奏などが行なわれ、ゴージャスな雰囲気を醸し出している。
船長主催のウエルカムパーティでは、グラス400個の「シャンパン・ウォーターフォール」、シャンパングラスのピラミッドが、イベント名物となっている。デッキ8から12までが客室で、スイート6室、ミニ・スイート32室、プライベート・バルコニー付きの客室が410室あり、海側全客室の70%を占めバルコニー付きが多いのが特徴となっている。デッキ12には、子ども達も楽しめるキッズセンターやスパ、フィットネスジムやエアロビクススタジオ、プールやジャグジー。デッキ14には、バーやステーキハウス、映画が楽しめる。最上階デッキ15には、メインプールやスポーツコートがあり、充実した時間を過ごすことができる。
今年度は、アジアを巡る日本発着のツアーが初めて行なわれ、横浜と神戸をホームポートとして、4〜7月の3ヶ月間、7つのツアーを開始。今年は18万8,000人が利用する。
アジアクルーズと言うことで、外国語表示を日本人客のために日本語表示にし、茶、寿司、麺類を用意。日本人がより快適に過ごせるクルーズを企画。邦画の上映や、落語、多彩なアクティビティーを用意している。
17:50から小樽潮太鼓保存会による太鼓演奏の中、18:00に次の寄港地・函館へ向けて出港。今回と同クルーズで、7月19日(金)に再びサン・プリンセスの小樽港入港を予定している。
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