第24回伊藤整文学賞 贈呈式・祝賀会開く (2013/06/14)

itouseibungakusyo1.jpg 第24回伊藤整文学賞の贈呈式と祝賀会が、6月14日(金)17:30から、グランドパーク小樽(築港11)5階「銀河」で開かれた。黒井千次・松山巌選考委員をはじめ関係者ら70名が出席した。

 5月13日、東京銀座で4人の選考委員による選考会が開かれ決定した。今回の受賞作品は、評論部門の該当作品は無く、小説部門の「冬の旅」(集英社)辻原登氏と「K」(講談社)三木卓氏。

 辻原登氏は、1945年和歌山県生まれ。1990年に「村の名前」で芥川賞。数々の賞を受賞し、多くの作品を執筆。横浜市在住、神奈川近代文学館館長を務めている。

 三木卓氏は、1935年静岡県生まれ。幼少期を旧満州で過ごす。1973年「鶸(ひわ)」で芥川賞を受賞し、長年文学の諸分野で活躍。神奈川県在住。

 三木氏は、体調不良のため講談社文芸局文芸図書第一出版部・中田雄一部次長が代理で出席した。主催者の伊藤整文学賞の会・井上一郎会長より、正賞として斎藤吉郎作「カモメを呼ぶ少女」のブロンズ像と副賞の50万円が贈呈された。

 井上会長は、「すぐれた作品を発表してくださったお2人に改めて感謝する。今後とも日本の文壇に長く活躍できるよう期待している」と挨拶した。

 黒井氏と松山氏の両選考委員より講評が述べられた。

itousei-tujihara.jpg 「冬の旅」は、刑務所を出所する中年の男性を主人公に、様々なことに巻き込まれていく場面を、もっと書いてもらいたいと思うくらいスピードがある。今の時代を地面すれすれに走る姿に感銘を受ける。新興宗教、ヤクザの世界、ミステリアスなタッチでいろいろな読み方ができる。「K」は、よくある亡き妻について哀悼を書いた本とは違い、ひとりの女性を書き、特殊な家庭生活や会話のやり取りがユーモラスに書かれ、誰にでもわかる文章で楽しく読むことができる」と述べた。

 辻原氏は、「偶然、必然、自由、運命のジレンマに陥った主人公をテーマにしている。文体の上で動機を持たせない、新聞記事のような文章で綴った。伊藤整は豊かな業績を上げ、憧れの人の文学賞をもらうことができ、作品にとっても自分にとっても光栄なことだと思う」と述べた。

itousei-miki.jpg 三木氏は、ビデオメッセージで「5月13日、78歳の誕生日に受賞の報告を受けた。亡くなった妻を題材に、存在を必然的に書くことが勝負処だった。伊藤整の名を戦争中に知り、詩、評論、小説を読んだ。20代後半に会ったことがあり、いくつも引き出しがあるのだろうと思った。3歳で小児麻痺になり、病気の巣だった。自分の生のあり方をリポートできればと思った」と受賞の喜びを語った。

 その後、祝賀会に移り、受賞者を囲んで祝った。同賞は、小樽が生んだ文学者、作家・詩人の伊藤整氏を称えるため、没後20年の1990年に設立。小樽から全国への文化発信を目指して始まり、今回の受賞を含めると45名が受賞している。文学賞を運営する市民団体「伊藤整文学賞の会」の運営費不足や会員の高齢化により2014年第25回をもって本事業を終了することとしている。

 伊藤整文学賞の会HP

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