小樽三絃錦栄会 45周年記念発表会

 民謡三絃錦栄流錦栄会の創立45周年を記念して、5月12日(日)11:00から、小樽市民会館(花園5)大ホールで、「小樽三絃錦栄会発表会」が開かれ、多くの民謡や三味線ファンが会場を埋め尽くした。
 同会は、昭和43年に発足し、平成10年に2代目相蘇錦栄(あいそきんえい)家元が襲名し、三味線伴奏者の育成等の発展に努めている。同会員は、日々研鑽し三味線奏者として、病院や福祉施設での演奏会活動を行なっている。
 同発表会は、昭和46年に第1回目が開催され、今回で11回目を迎えた。11歳から85歳までの幅広い生徒らが、5年に1度の発表会で練習の成果を存分に発揮した。
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 はじめに、開幕演奏「津軽ばやし」が披露された。第1回目から11回まで唄い継がれて来た曲で、唄い手の相蘇貴子氏は、9歳の時から唄っていると紹介があった。
 相蘇錦栄家元は「多くの方に民謡を楽しむために足を運んでもらい大変喜んでいる。生徒は、この5年目を目指して一生懸命練習してきた。盛大な発表会が開催できることを嬉しく思う」と挨拶した。
 プログラム第1部では、道南ナット節、北海金掘り歌、りんご節、黒石よされ節などが次々と披露された。三味線や尺八に合わせ、会場に力強い歌声が響き渡り、民謡独特の歌いまわしが観客を魅了した。津軽音頭、津軽三下りを家元を含む7名で三味線合奏し、見事な撥さばきを披露した。
 第2部は、後志の先生4名が友情出演。第3部は、民謡津軽漫芸の第一人者として活躍中の黒石八郎氏が特別出演した。
 市内在住の70歳代の女性は、「普段から民謡が好きでよく聞いている。最近では、カラオケが多いが、昔は民謡ばかりだった。今日の発表会はベテランばかりなので、安心して聞くことができ、素晴らしかった」と満足した様子だった。