江戸時代から現代までの約100点!博物館のお宝公開!


museumtakara.jpg 小樽市総合博物館(手宮1)が収蔵する約12万点の資料の「江戸時代から現代までの約100点!博物館のお宝公開!」が開かれている。
 今回の企画展では、普段公開していないものを展示し、「資料収集」という博物館の仕事を市民に紹介する「収蔵資料蔵出し展2」が、4月27日(土)から本館(手宮1)2階企画展示室で開催中。9人の学芸員による12のテーマで、江戸時代から現代のものまで約100点のお宝公開に、訪れた市民は関心を示していた。今回で3回目となる。
 同館では、一度も公開していなものや専門家の研究だけにしか使われない物、光で劣化するため展示できない物など、本館、運河館と旧石山中学校など市内3ヶ所に多種多様の収蔵物を保管している。資料収集は博物館の重要な仕事のひとつで、年間千単位で増え続けているため保管場所が不足しているという。
 今回公開のお宝は、江戸末期の浮世絵師歌川広重の錦絵「魚づくし」20枚のシリーズの中の3点を展示。保存状態も良く、色鮮やかな多色刷りの版画を見ることができる。浮世絵コレクターから寄贈された。他にも300点ほどの錦絵を収蔵している。
 また、2012年2月15日に奥沢水源地の盛り土の中から発見された、100年前のスコップを公開。当時の水源地での作業風景の写真から、同じタイプのスコップと判明した。長さ99.8cmで木製の持ち手に「六間掘」と焼印がついている。
 同館の前身となる市内緑町にあった青少年科学館が開館して50年目となり歴史を振り返りながら、1962年に書かれた科学館の建設イメージスケッチや門柱の「小樽市」と「青少年科学館」と彫られた名板2枚も展示。科学館所有の平成11年に人気があったコミュニケーションロボットAIBOも展示し、ロボットを楽しむ様子も画像で紹介されている。

 コレクターから寄贈された戦後の駅弁の包み紙では、昭和30年のかにめし100円と書かれたものや、箸袋も展示している。高川金次氏の淡水、海水、陸上に生息する貝のコレクションは310種・1,388点もあり、その中からいくつか公開し興味深い。明治・大正期の絵双六。新しい物では、昨年4月に祝津沖で捕獲したハシジロアビの剥製もある。
 100年後には小樽の環境も、現在生息する動植物にも変化があり、今を残し、その年代の貴重な資料として後世へ繋げる意味でも、博物館の仕事の重要性の理解を含めて紹介する企画展となっている。
 山本亜生学芸員は、「普段見られない物を公開しているので是非見ていただきたい。多種多様な物を収集することも博物館の重要な仕事で多くの方に理解していただきたい」と話した。
 収蔵資料蔵出し展2 4月27日(土)~6月30日(日)9:30〜17:00(火曜休館)
 入館料 一般400円、市内在住70歳以上・高校生200円、中学生以下無料
 問合せ 0134-33-2523 小樽市総合博物館(山本)