平成24年度「小樽新技術及び新製品開発助成事業」に係る助成事業指定書交付が、2月25日(月)11:00から、市役所本館2階(花園2)市長応接室で開かれた。
小樽初の鮭の魚醤油をスープに使用したラーメン「小樽 雪ひしおラーメン」に取り組み、田中酒造株式会社(色内3・田中一良代表取締役)、株式会社兼正阿部製麺(桜5・阿部正道代表取締役)、株式会社小樽海洋水産(高島1・松田朋久代表取締役)、和弘食品株式会社(銭函3・和山明弘代表取締役)4社の連携事業で、小樽ならではの味をアピールする。各社の代表者が出席し、中松義治小樽市長より、表彰楯が交付された。その後、商品説明が行われ試食会が開かれた。
中松市長は、「魚醤油は癖があるイメージだが、さっぱりして深みがありコクがあるスープに仕上がっている。是非、小樽のおみやげにしたいと思う」と話した。
小樽市では、中小企業振興策の一環として、技術力の向上のために「小樽市新技術及び新製品開発助成事業」制度を設けた。地域産業の振興に寄与する新技術及び新製品の開発を行う際に、開発に要した経費の半額(限度額30万円)を助成する。昭和54年度から行われ、21年度と22年度は該当企業がなく、昨年の23年度は、北海バネ株式会社(岸俊之代表取締役社長・銭函2)の指定事業「視程計測用マルチセンサ」に交付した。現在までのべ96製品に交付し、今回のような共同開発は初めてのこと。4月1日から10月1日までを申請期間とし、今年度はこの事業のみの応募だった。
田中酒造株式会社・田中代表取締役は、「商品を開発しようと思った時に、すぐに思いつき連絡がとれる環境が小樽にはある。新三大魚醤油として、北海道の魚醤油「雪ひしお」を広く知ってもらおうと、ラーメンに使用することを考えた。鮭が原料となる魚醤油を使い、生臭さをなくし、味に深みを出したラーメンスープに仕上げ、製品開発がスムーズに行われた。麹を使用し、魚の臭み・苦味を消すためには、どの麹を使用したら良いかや使う分量に気を配り、味に深みを出した新しい技術が評価された」と話した。
雪ひしおラーメンは2食入り630円。昨年9月から発売し、運河プラザ、朝里クラッセホテル、田中酒造、駅なかタルシェで販売中。
パッケージには、”雪ひしお”のロゴと、北海道を表現した輪郭で醤油顔のイメージキャラクター「雪ひしお君」が描かれている。北海道の特産品にし、伝統的な調味料の食べ方を提案していきたいとしている。