小樽貴賓館90周年記念 アンパンマン『やなせたかしの世界展』


yanasetakashiten.jpg 株式会社貴賓館(祝津3)では、隣接する旧青山別邸(国登録有形文化財)創建90周年を記念し、「やなせたかしの世界展」を、3月15日(金)から4月14日(日)の1ヶ月間で開催する。
 やなせたかし氏は94歳で、創作意欲を持ち続ける現役。貴賓館と同じ世代を歩んできたということもあり、今回の記念事業に合うと開催を決定した。
 やなせ氏は、子どもから大人まで幅広く愛されているアンパンマンの生みの親として、45周年を迎え、「てのひらを太陽に」の作詞家でもあり、詩人、画家、編集者など多様な人生観を持ち、展覧会を全国各地で開催している。正義を貫き、生命や世界の平和が作品から感じられる。
 同展覧会では、本館2階と3階の通常宴会場を、美術品展示会用に改装して開催。「アンパンマン」の水彩画・アクリル画や、絵本、雑誌「詩とメルヘン」で使われた原画、水彩画、直筆の詩など、「アンパンマン」に限らず、やなせ氏の多彩な作品を2階に60点、3階を合わせ約130点を展示。3階では、詩やビデオ、4月には読み聞かせを予定している。
 会期中のイベントとして、方言で書いた詩をやなせ氏へ贈る企画や、「アンパンマンを描こう!」などを予定している。全ての作品に流れている「平和を希求する」というテーマが、親子連れや祖父母と孫など世代を超え、楽しい時間を過ごせる内容となっている。
 同社・佐藤美智夫オーナーは、「北海道に住んでいる子どもや大人が、春に希望を寄せ待っているこの時期に、春休みを利用して親子連れで出かけてもらいたい。作品から、正義や生命の大切さ、世界の平和を願う気持ちを知る機会になればと思う。小樽で開催することによって、少しでも小樽の経済の発展や観光に役立てたい」と話した。
 「やなせたかしの世界展」は、全国各地で開催されている。北海道では、2003年に釧路市立美術館で開催し、道央圏では初めて。美術館での開催がほとんどで、民間施設での開催も初めてとなる。
 3月15日(金)の開催日初日には、テープカットや、同展を企画協力している株式会社七彩社の社長が出席し、やなせ氏に代わって作品や人物についての説明もある。
 同館は、にしん御殿「旧青山別邸」と隣接し、和食レストランを併設している。前庭には、400株の牡丹や芍薬、四季折々の花々を楽しむことが出来る。また、同館1階ホールには、北海道ゆかりの日本画家による天井画が必見で、宴会や法要でも利用できる。
 観覧料 一般1,000円、中・高校生600円、3歳〜小学生300円、団体割引あり
 問合せ先 小樽貴賓館(祝津3) 0134-24-0024
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