ナースキャップで決意新た! 小樽病院看護学院「戴帽式」



 第45回市立小樽病院高等看護学院(東雲町9・馬渕正二学院長)の戴帽式が、11月2日(木) 10:30から、同学院2階体育館で厳粛に行われた。
 戴帽式は、医療現場に出る前の生徒に、シンボルであるナースキャップやエンブレムを与える儀式。30名(女子28・男子2)の戴帽生が、決意を新たに、実習の場へと歩み出した。
 馬渕学院長は、「今日の戴帽式は、これからの臨床研修に挑むにあたり、初心に返り、患者の生命と健康を守る看護師になる決意を新たにするための良い機会である。近年、医療全般に対する関心が、ますます高まり、医療安全の確保、医療従事者の能力の向上などの必要性が謳われている。確かな看護力、技術力を身に付け、豊かな人間性と倫理的感性を涵養(かんよう)することも重要。
taiboushiki2.jpg 戴帽式に臨まれ、新しいナースキャップを頭(こうべ)に、エンブレムを胸に、遠い時代の英国の偉人の業績を受け継ぎ、更なる発展をされると確信している。思いを新たに、今日の時代の変遷を踏まえ、今、医療現場では、どのような人材が求められているのか、自ら進んで学んでいただきたい。より良い看護、より良い制度を求め、自ら学び成長してもらいたい。今なお、看護師不足と言われ、豊かな自然を有する小樽において、小樽市民の健康な生活を私共と一緒に末永く守っていただきたい」と式辞を述べた。
 その後、ステージ上で、小野三枝子副学院長から、女子生徒に真新しいナースキャップ、男子生徒にエンブレムが与えられた。生徒たちは、緊張した面持ちで看護師のシンボルを受け取り、臨床実習への決意を新たにした。会場では、父母と上級生120人が、その様子を見守っていた。
taiboushiki1.jpg 中松義治市長は、「日々の学習の中で、看護への期待と社会的な重さを感じ、入学した頃の看護への熱い思いは、さらに大きくなったと思う。本日の戴帽式では、単にナースキャップを与えられる儀式ではなく、看護師としての責任の重さを自覚するための議式でもあり、近代看護の母と言われるナイチンゲールの人間愛の看護を基礎として、意志を受け継いでいく大変意味深いもの。医療・看護を取り巻く環境は、時代と共に変化し、ますます、高度化・専門化、看護の質も高く求められるようになった。看護の基本は、人間の尊厳と相手を思いやる優しい態度や温かな言葉と笑顔だと思う。病気や障害で苦しんで いる人の心に一筋の灯りを灯すことのできる看護を目指してもらいたい」と祝辞を述べた。
 ナースキャップとエンブレムをつけた戴帽生たちは、ステージ中央のキャンドルから灯りを受け取り、父母の前を一周。30人全員が壇上に並ぶと、キャンドルの灯りの中で、ナイチンゲール誓詞を朗読。最後に学院歌を合唱し、看護師への意識を高め、その責任の重さを改めて実感していた。
 伊藤樹里さんは、「戴帽式を終えて、いよいよ実習に臨む引き締まった式となり、決意を新たに自分なりに一生懸命、実習を頑張りたい」と話し、佐藤舞さんは、「とりあえず30人の仲間とこの日を迎えほっとしている。戴帽式を行わないところもあるが、この学院では式があり嬉しく思う。実習が始まり沢山の人と触れあい、自分自身も一回りも二回りも成長していければと思う」と決意を新たにした。
 戴帽生は、12月から、市立小樽病院と小樽市立脳・循環器・こころの医療センター(第二病院)に分かれ、初めての臨床実習を2週間行うことになっている。
 市立小樽病院高等看護学院HP