"おたる案内人ジュニア" 旧日本郵船でガイドデビュー


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小樽市立色内小学校(安井能彦校長・稲穂5)の6年生17名が「おたる案内人ジュニア」となり、旧日本郵船小樽支店(色内3)のガイドを務めた。11月1日(木)9:30から、中松義治市長や上林教育長、PTAなどが参加して行われた。
 平成18年5月に、小樽観光の本質を据えた人材育成を目指し「小樽観光大学校」が設立され、おたる案内人認定制度を設け、平成24年4月16日現在、573名が資格を習得し、各所でガイドを務め活躍している。
juniorguide.jpg 子ども達に小樽の歴史を教えることに貢献できないかと、おたる案内人が、小学生に地域の歴史を教えようと募ったところ、同校が賛同した。、昨年8月から2年間のプログラムで、当時5年生の総合的な学習の時間で、2名のおたる案内マイスターが講師となり指導してきた。生徒たちは、「おたる案内人ジュニア」のガイドデビューを目指してきた。
 昨年の8月から12月までの26時間(45分授業)と、今年の4月から1週間2時間(45分授業)ずつ授業をし、時には外へ出向き、実物を見ながら学習を積んできた。その成果を、旧日本郵船で発表することになった。各自ガイドしたい場所を決め、伝えられるように下調べをし、まとめて練習をしてきた。
 市長は「5年生の時から2年間ガイドとして一生懸命勉強してきた。今日の参加を楽しみに来た。自信を持ってガイドしてもらいたい。小樽の歴史を学ぶことは、北海道、日本、世界の歴史を学ぶことに繋がると思う」と挨拶。
 安井校長は「このような機会を与えられ感謝する。昨年6月に話があり、総合的な学習の時間で、歴史的建造物を学ぼうと組み込まれた。観光ガイドを通じて、さらに小樽を愛する気持ちも高まり、表現力や地域性も高まる。歴史を学ぶことから始まり、知識をどう伝えるか、礼儀作法等を学んだ。緊張していると思うが、自信を持って堂々と発表するところに大きな狙いがある」と話した。

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 生徒は、お揃いの青い”おたる案内人”ベストを着用。緊張した面持ちで、8班で10ヶ所のガイドポイントに分れた。
 まずはじめに、中松市長や上林教育長らにガイドを行なった。旧日本郵船の玄関からスタートし、旧日本郵船全体について説明。次に玄関について、”にびき”のマーク、営業室、電球、天童室、シャッター、ガラス、金庫室、大理石について説明した。貴賓室では、金唐革紙についてや、部屋を広く明るく見せるために鏡が向い合わせにあることなどを説明した。
 同校の傳法史佳さんは、会議室をガイドした。日露国境確定会議が開かれ、この1度の会議のために作られた話や、60畳もある絨毯は、1枚もので500㎡あり、京都で作られ、現在は復元された物。この会議室には柱がなく、天井を屋根から支えている特別な造りとなっていると説明した。
 ガイドを終えた傳法さんは、「緊張したがスムーズに言えて良かった。会議室の内容に興味があったので、ここをガイドしようと決めていた。市長さんは、絨毯が500㎡もありすごいと感心していた。おたる案内人マイスターにサポートしてもらいながら、練習し、ガイドした後は、達成感があり、嬉しい気持ちになった」と話した。
 その後も、食堂、書籍室、最後に廊下の窓ガラスなどについて説明し、参加者は、おたる案内人ジュニアによる30分間のガイドを楽しんだ。
 同校PTAの佐藤留美さんは、「息子が食堂をガイドした姿が、堂々としていて良かった。家で練習したらと言うと大丈夫だと、練習する姿を見せなかったが、ガイド内容を全て暗記していて、素晴らしかったと思う。成長ぶりを確認できた」と満足した様子。息子の悠槇君は「家では何も練習せず、密かに猛練習していた。暗記してガイドしようと思っていた。市長さんの時よりもお母さん達へのガイドの方が緊張した」とほっとした様子だった。
 11月2日(金)9:30より14:00まで、同所で一般観光客へのガイドが行われる。同校5年生もガイドを勉強中で、6年生の実践ガイドを見学する予定。