木で海の生き物を作ってみよう!小学生ワークショップ


 市立小樽美術館(色内1)では、夏休み特別企画として「木で作る海の生き物たち」を、8月18日(土)10:00から、同館1階ミーティングルームで開き、小学生19名とその保護者が参加した。
 現在、同館では、8月4日(土)から9月17日(月)まで「心の原風景 海の回帰 阿部典英展」を開催中。その関連として阿部氏を講師に迎えた。
 美術家・阿部氏は、札幌市生まれで、島牧村に疎開していたことがあり、その地の海に支えられた生活に原風景があり、海へ敬意を込めて作品作りをしているという。自由な発想で、アルミニウム、ウレタンなどから作品を作り、木材を手掛け、さまざまな造形作品を発表。立体的な作品から絵画もある。数々の賞を受賞し、2011年には、北海道文化賞を受賞。「ネエ ダンナサン」「オヨメサン」シリーズの代表作があり、イカやタコをイメージした作品が多い。

 同館・旭司益副館長は「世界にたったひとつの生物にチャレンジしてもらいたい。ワークショップをきっかけに美術の腕を上げてもらいたい」と話した。
 作品作りの参考にと、参加者全員で、同館2階の阿部氏の作品展を見学し、その会場で阿部氏は「自分で考え、頭でまとめ、形を作り、色を塗って作ってもらいたい。魚の持っている要素だけを入れても良いし、魚にこだわらず自分の想像で作って良い」と説明した。
 参加者は、それぞれ気に入った木の切れ端を自分で選び、切り口をサンドベーパーで滑らかにし組み合わせた。穴を開け、ダボ(木と木を繋ぐ役目)にボンドをつけ、自由に繋いだ。作りたい形にし、シェッツ(下地)を塗り、乾かしてから色を塗っていく。竹箒の先を加えると、違った作品が出来上がった。自由な発想で2つとない作品が生まれ、参加者は、真剣な様子で取り組んでいた。
 小樽市立桜小学校5年生の土門風翔くんは、「ジンベエザメが好きで作ろうと思ってきた。海が好き。泳ぐのも好き。海の生き物の形を作ったり、色を塗ったり楽しかった」と話し、母親は「子ども達は、普段からものを作るのが好きで、4年生の弟も参加している。2階の作品展もすごく楽しいものだった。先生も優しく楽しく、子ども達にぴったりで、参加して良かった」と満足した様子だった。
 市内の小学校は来週から2学期が始まるので、自由研究の課題にする子もいたり、夏休みの最後を楽しんでいた。