商大飲酒事故 学生50人を処分 学長は給与10%3ヶ月返上


shoudai0712 .jpg 小樽商科大学(緑3・山本眞樹夫学長)は、7月12日(木)13:30から、同大事務棟で記者会見を開き、アメフト部が大学構内で、5月に起こした未成年飲酒により1年生1人が死亡した事件を受けて、学生50人を懲戒処分とし、 アメフト部を無期限の廃部とし、学長が給与10%3ヶ月返上したと発表した。
 この処分は、6月19日付で出した「アメリカンフットボー ル部の飲酒事故に関する調査報告書」と題された報告書」に基づいてのもので、7月11日(火)の教授会の承認を得て公表された。

 12日付けの学長公示によると、「アメフト部員のうち、本件飲酒事故の場に参加した2年次以上の者は、未成年者の飲酒を許容し過度に飲酒するという部の慣習に従って漫然と飲酒するなどし、いずれも介抱に関し十分な注意を払わなかった。その行為は学生の本分に反するものであり、学則43条の規定により、50名を本日付けで懲戒処分とした。」
 このうち、学生コーチ1・選手6・マネージャー1の8名を無期停学。 マネージャー3・選手23の26名を停学。マネージャー16名を訓告とした。
 さらに「未成年者の飲酒及び過度の飲酒をなんらためらいもなく行い、 また行わせた状況は、部の組織的かつ構造的な体質によりつくられたもであり、このまま部を存続させることは認められない。よって、アメリカンフットボール部を本日付けで廃部(無期限)とした。」
 また、大学側の責任について言及し、学長は給与の10%3ヶ月の返上、副学長ら理事3名は10%1カ月の返上とした。この処分は、他大学の例などを参考にしたという。
 しかし、商大を自ら選び新1年生としての生活が始まったばかりの学生が、大学構内で「未成年者の飲酒を許容し過度に飲酒するという部の慣習」を十分承知していた大学側が、「漫然と」放置してきた結果、死亡するに至ったのではないかと考えると、象牙の塔の大甘な責任の取り方でしかなく、無責任の謗りを免れないだろう。
 1人の未成年学生の死という重大な事実を前に、北の一星を輝かせるためにも、学長が辞職してでも責任を全うする道を潔く選択し、満天下に、「小樽商大ここにあり」を示す絶好の機会ではなかったのであろうか。
 今後、商大では、外部4名の委員による再発防止等の第三者委員会を今月中にも開き、この事件に幕を引くことにしている。委員は、北嶋智恵子(小樽市教育委員)・菰田尚正(弁護士)・並木昭義(小樽市病院局長)・松岡健一(元室蘭工業大学長)らの4氏。
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