生活保護書類2093枚が流出 ズサンな市の公文書管理



 なんと、小樽市(中松義治市長)の公文書が大量に、札幌の中古車販売店で発見された。このため、市は、29日(金)18:00から、急きょ、記者会見を開き、陳謝と弁明に追われた。
 札幌の中古車販売店で、19日(火)に大量に発見された10年前の市の公文書は、2,093通に及ぶ生活保護業務関係書類を含む総数2,123枚で、10年前の平成14年度に生活保護業務に携わっていた現職の男性市職員(34)が持ち出した可能性が高くなっているとした。
dispatch1.jpg 18:00からの「公文書の流出について」の記者会見には、貞村英之副市長・迫俊哉総務部長・三浦波人福祉部長の3者が並び、10年間も公文書が流出放置されていた異例の事態の説明に追われた。
 これによると、流出した書類の総枚数は2,123枚。このうち、2,093枚が平成14年度の生活保護業務関係書類の公文書で、1,808枚に個人情報を含み、1,674名分の個人情報があったという。
 19日(火)に、札幌の中古販売業者が取り扱った中古車から小樽市の生活保護業務に関する公文書が多量に出てきたとの情報が、当該業者の知人(道議)を通じ、貞村副市長のもとに寄せられた。21日(木)に、書類を入手して確認したところ、生活保護業務に関する公文書が多数含まれていることが判明し、書類の分類や調査を開始。28日(木)に書類の枚数確認や分類を終了。生活保護費の支給に関わる金銭面での問題はないことを確認したのが経過だという。
dispatch2.jpg 平成14年度に市の生活保護業務に携わっていた当時24歳の職員に、聞き込みを行ったところ、記憶にあいまいなところがあり、まだ特定に至っていないが、同職員が持ち出した公算が高いという。
 市では、「現在、原因調査中で、今後、新たな事実が判明した場合は公表し、事件の詳細が判明し、関係職員の責任が明確になった時点で、処分等について検討したい」としている。
 生活保護業務関係書類の公文書と言えば、当該者にとって一番人に知られたくない、見られたくないものだ。この公文書が、大量に持ち出されたことのチェックがまるでなされておらず、10年間も放置されていても、まったく気がつかない小樽市役所の公文書・職員管理のあまりなズサンさには、開いた口がふさがらないとでも言うしかないのだろうか。
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