部分月食も晴れた!欠けた満月に歓声! 博物館で観察会

 小樽市総合博物館(手宮1・青木良英館長)の星空観望会『部分月食を見よう!』が、6月4日(月)、本館正面玄関前広場で開かれた。
 部分月食とは、太陽・地球・月が一直線に並んだ時に、月が地球の影に入り欠けて見える現象。5月21日の日食は、太陽・月・地球と並び、月食では、月と地球の位置が逆転する。日食は新月に起こり、月食は満月の時に起こる。
lunareclipse1.jpg 今回は、日本各地で部分月食が見られ、小樽では、19:00過ぎに欠けたままの月が上ってくる。それを、月出帯食といい、北海道西部と西日本では欠けた月で上ってくる。20:03に最大で月直径の37%が欠け、21:07に欠け終わり、その後半影食となり、22:20まで続く。
 19:00前から、会場では、月食を見ようと市民がぞくぞくと集まり50名が参加した。博物館科学ボランティアにより、天体望遠鏡がセットされた。靄がかかっていたが、赤い欠けた月が見えた時は、歓声が沸き、望遠鏡前には列ができ、順番に覗き込んでいた。欠けていく月と満ちていく月の2時間あまりの天体ショーを楽しんだ。
 同博物館大鐘卓哉学芸員やボランティアの月食についての解説を聞きながら、観望会が行われた。参加者は、携帯やカメラ機能付きの携帯ゲームで写真を撮ったり、それぞれに楽しんでいた。
lunareclipse2.jpg 食の最大を迎えた後は、同館正面玄関近くに移動し、星の観望会も開かれた。望遠鏡で土星を観察したり、肉眼では、夜空に輝く土星、スピカ、火星を観察した。タイミング良く人工衛星も見え、参加者は頭上に動く星を追っていた。21:10頃には肉眼ではほぼまん丸の満月の状態となり終了した。
 市内男性は「金環日食は、寝坊して見られなかった。今日たまたま会場を通りかかったら、月食だと知らされ、写真を沢山撮り楽しんだ」と満足した様子だった。
 大鐘学芸員は「日食に続き、月食も晴れて良かった。欠けた状態で出て来て、最初靄があり見えなかったが、赤い月が上って来た時は感動した。金星の太陽面通過も期待している。金星が太陽に入る時と出る時が見頃です」と話した。
 6月6日(水)7:00~13:50「金星の太陽面通過の観察会」を 同館正面玄関前広場で行う予定。次回は、2012年11月28日に半影食が見られる。