小樽伝統文化の会 和服姿で賑わった第4回『和を遊ぶ』

 日本のこころや伝統の素晴らしさ、和の心地よさを味わう、第4回「和を遊ぶ」が、6月3日(日)、小樽市民会館(花園5)で開かれた。大勢の人で賑わい、和服姿の来館者も多く、それぞれに和を楽しんだ。主催は小樽伝統文化の会(藤間扇玉会長)。
 会場では、11:00から、日本橋や政寿司の弁当、新倉屋の花園団子や季節の和菓子、北の誉の酒の販売があり、開館前から並ぶ人もいる程の盛況ぶりで、弁当は完売となった。
 今回初出展の「絽刺し(ろざし)』コーナーでは、興味を持っ多くの市民が集まっていた。「絽刺し」とは、和服地の絽とは違う専用の布の織り目穴に一針一針専用の糸を刺し込み、模様を細かい手作業で作りあげていく。帯や着物の柄をはじめ、時代に合わせてストラップなどにも用いられている。作品を制作している唐橋晴子さんと橋本澄子さんは姉妹で、橋本さんは教室を開いている。
 絽刺しを始めて20年の唐橋さんは、「沢山の方に声をかけてもらった。皆さん、絽刺しに興味があるようです」と話していた。市内女性は、「素晴らしいと思う。とても根気のいる作業ですね」と感心して見ていた。
 茶道表千家小樽吉祥会の茶席が設けられ、多くの人がお茶を楽しんでいた。短歌・川柳・俳句の作品を展示しているコーナーもあった。
 2階では、着物や帯、和装小物、草履、下駄などを販売していた。いけばな小原流小樽支部は、花展「花の輪 人の輪 みんなの花展」を開催。今回3回目の参加で、イベント前日から、子ども生け花教室の小学4年生から中学3年生10名の作品と、会員80名の合計90作品を展示し、2階の大半を使用し、見ごたえのある花展となっていた。斉藤豊葉支部長は、「方寸盛花は、小さな器に盆栽風に生け花をして表現している。花展は、大勢の方に見てもらい大変好評をいただいている」と話した。
 ステージは13:00から始まり、筝曲、合吟・大合吟・連吟・長唄・舞踊が、次々と披露され、会場は満席となっていた。
 尚美流全日本和装協会北海道本部は、十二単の宮廷装束の着付けを披露し、あまり見る機会のない着付けに観客は見入っていた。市内女性は「初めて来たが、十二単の着付けは素晴らしかった。長唄も良かった」と満足した様子だった。