北海バネ(株)『視程計測用マルチセンサ』に助成事業指定書


hokkaibane2.jpg 小樽市では、中小企業振興策の一環として、地域産業の振興に寄与する新技術及び新製品の開発を行う際に、開発費の一部を助成金として交付する「小樽市新技術及び新製品開発助成事業」制度を設けている。
 昭和54年度より交付し、毎年交付してきたが、21年度と22年度は該当企業がなく、23年度は、北海バネ株式会社(岸俊之代表取締役社長・銭函2)の指定事業「視程計測用マルチセンサ」に決まり、助成事業指定書(表彰楯)の交付式が、3月15日(木)14:00から市長室で行われた。同社より山本哲夫常務取締役と、営業部製品開発課熊谷康一係長が来庁し、中松市長より手渡された。
 山本常務取締役と熊谷係長から中松市長へ製品の内容が説明された。
 「視程計測用マルチセンサ」とは、積雪寒冷地用で使用可能なセンサで、高さ458mm×幅130mm×奥行き267mmの小型筐体。外気温度、湿度、日射、風速、降雪強度の気象要素を感知するセンサから構成され、視程距離などの気象状況を把握する。光センサが雪をカウント、雪の降り方を感知する機能をベースとしている。hokkaibane1.jpg
 各種気象計測器を集約したマルチセンサで、最終的に視程が何mか、視界不良状況を自動計測する。風速センサの部分の特許を申請し、新たに開発した計測方法・構造で、着雪による計測障害が発生しない方法をとる。また、小型のため、保守点検が容易であり、市販されている視程計に比べると安価(80万円台)であること。ネクスコ東日本では、自発光スノーポールの自動点灯制御に活用している。
 山本常務は「当社は、バネの会社であるが、電子製品への分野で新しい製品を、自社開発し、小樽発、北海道発の製品を作りたかった。高速道路で使われ、地域の安全を確保するために利用される」と話していた。