市立病院新築資金基金へ寄附


saitoyoshi.jpg 小樽市内在住の斉藤良弘さん(76歳)から、市立病院新築資金基金へ30万円の寄附があり、12月21日(水)11:00より、小樽市役所(花園2)市長応接室で中松義治市長に手渡された。
 斉藤さんは、平成23年度障害者自立更生等厚生労働大臣表彰を受けた事を機に、市立小樽病院を、より一層、地域医療に貢献する病院になるよう寄附をした。
 斉藤さんは昭和10年生まれ。昭和39年にあんま・鍼灸師の免許を取得し、小樽稲穂3丁目に「斉藤はり灸マッサージ治療院」を開業し、多くの人々の治療にあたり、回復へと導いた。昭和39年、小樽盲人協会(現・小樽視覚障害者福祉協会)へ入会し、昭和48年から平成16年まで、青年部・音楽部・広報部長等を歴任し、活動に尽力した。
 平成9年には、「えんの会」の会長となり、障害者に優しい公園を提唱し、障害者が利用しやすい公園を求め活動した。アマチュア無線の免許も取得。現在は、パソコンの使用が増え、点字図書館から毎日送られてくる情報を収集している。平成15年、脳腫瘍を患い手術。その後の回復も早く、現在も治療院での仕事、デイサービスの行事への参加。常に前向きな姿勢で過ごし障害者の模範となる。
 中松市長は、「経歴を読んで、何と素晴らしい表彰者だと思っている。厚生労働大臣賞受賞者は、全国で21人しかおらず大変貴重な賞です。市立病院へ寄附をしていだだき感謝している」と述べた。
 斉藤さんは、「自分ではこれという事もしていないので、他もらえる人がいるのでは」と、謙虚な気持ちで答えた。
 病院への寄附は「昭和20年に樺太から小樽へ来た。父は、樺太で運送会社を営み、終戦後、父は日本の軍隊に協力したという事で、シベリアへ送られた。昭和23年に、母と5人兄妹で生活し、母の和裁の手職で生活し、母はいつ寝ていたのか分らないくらい仕事をしていた。昭和26年に父が帰って来て良かったと思った時に、母が倒れ亡くなった。助かる病気だったのかもしれないと今までずっと思ってきた。その事もあり、小樽病院の為にと寄附を考えた」と話した。