小樽のプレスリー魂が復活 山田章夫追悼コンサート 



 小樽のプレスリーの異名で親しまれ、8月に亡くなった山田章夫さんの追悼コンサートが、12月18日(日)16:00から、小樽運河プラザ(色内2)で開かれた。
 山田さんのバンド「EVIL SPIRITS」のメンバーと他のバンド仲間の協力で、12月19日が山田さんの誕生日ということもあり、前日の18日に実現した。100枚のチケットが用意されたが、大勢の人で会場は溢れ、熱気に包まれた。
 北海道新聞中販売所の中一夫社長と「トライベッカ」女性ボーカリスト・今井忍さんの司会で進められた。
 2007年秋の収穫祭での山田さんの懐かしい映像が流れ、中社長は「10年くらい、朝里でのイベントで山田さんを中心に、プレスリーナンバーの素晴らしい歌を聴かせてもらった。今年は、大震災があり心を痛めたが、8月に山田さんが亡くなり心が痛かった。有志の応援で、山田さんの人生を偲びたく共に歩んだ事を思い出しながら進めていきたいと思う」と挨拶。
 「ゴリラハンマー」・「蘭島発動機」・「HOT WAX」と、天国の山田さんに届くように熱演が続いた。31歳の時に出演したUHB放送の「よみがえる青春」2009年「浅草橋オールディーズナイト」の一部の放映もあった。

 18:55から「EVIL SPIRITS+α」が、バンド仲間の協力により、山田さんの歌っていた曲「好きにならずにはいられない」・「ミステリートレイン」など、次々と山田さんの思い出を語りながら熱唱した。最後に「ラブミーテンダー」を歌い、沢山の拍手が沸き起こり、再び、小樽のプレスリーの魂を蘇らせ、出演者も来場者も満足し笑顔だった。
 娘の戸澤麻容子さんは「父も天国で大変感謝していると思う。36年間父と過ごしてきた。ものすごい愛情とパワーで育てられ、音楽を愛し、人を愛し、沢山のものを私達に残してくれたと思う。私の中で父はずっと生き続けている。バンドのみなさんにも父のロックンロールの魂を絶対に残していって欲しいと思う」と最後に挨拶をした。
 今日のライブに参加した泉谷修司さんは「山田さんと一緒にやっていて、すごい人が小樽にいるんだなと思っていた。山田さんは、優しくて、温かい人で、ずっと一緒に音楽をやりたかった。亡くなってから2ヶ月後に聞いて驚いた。追悼ライブをする時は、是非協力したいと希望していた」と語った。
 泉谷さんの息子の泰司さんは「子どもの頃から山田さんのバンドを見ていて、強力でカッコが良くて、衝撃を受けた。声、歌、どれひとつ取ってもまわりの空気を引っ張っていた。山田さんがいないライブは、どうのようになるのかと聴きに来たが、いつもの空気が残っていて熱かった。以前、音楽活動をしていたが、やっぱり、小樽の音楽を盛り上げたいなと、心からやりたいなと思った」と熱い思いを語ってくれた。