冬も楽しい"おたる水族館" 通年営業始まる



 おたる水族館(祝津)は、今年度(2011年度)から通年営業となり、冬の特別イベントが12月10日(土)から始まった。
 オープンセレモニーでは、アザラシプール壁画の幕絵贈呈式と、テープカットが行われ、小学生以下の子どもには、記念品がプレゼントされた。
 今年度より通年営業となり、冬期営業は、12月10日(土)〜平成24年2月29日(水)10:00〜16:00(入館は15:30まで)。料金は、大人(高校生以上)1,000円、小人(小中学生)400円、幼児(3歳以上)200円、駐車料金無料。休館日は12月29日(木)〜1月1日(日)。
 ショータイムは、オタリアとイルカショー(イルカスタジアム)11:00、13:00、15:00の3回で、海獣公園は閉鎖となる。
aquawinter.jpg 館内に入ると、はじめに、壁画の幕絵がひときわ目立つ前の水槽で、ゴマフアザラシ4頭が愛嬌のある表情で出迎えてくれる。この幕絵は、東海大学芸術工学部(旭川キャンパス)の学生20名が制作。アザラシがいるような流氷をイメージして作り、横13m・高さ5.5mのビニールシートに青い海と白い流氷、天敵のオオワシが描かれている。
 幕絵贈呈式に参加した東海大学芸術工学部1年の斉川慶洋さんと2年千葉将寿さんは、「アートっぽいものが課題だった。原画のイメージに2週間、制作に2〜3週間かかり、上手く完成できた。ペンキが足の裏についたり、教室にペンキの臭いが充満したりと大変だった」と話した。
 冬期限定展示「冬 命の輝き」と題して、魚の展示・ペンギン・ペリカン・アザラシを中心に新企画を行う。
 魚の展示は、本館1階・栽培漁業のコーナーで、11月14日に受精したサケの卵及び孵化の稚魚の展示。ほのぼのプール前の水槽では、2月に孵化させたホテイウオ(ゴッコ)の幼魚の展示。教育水槽6号前のニシンの受精卵、稚魚の展示。ワカザギとイトウを同じ水槽に入れた、ワカサギとイトウの混泳展示。
 イルカスタジアム横野外広場特設コースで、1日2回、11:30と13:30に、ジェンツーペンギン9羽と飼育係が一緒に歩きながら解説を行い、写真を写したり楽しもうと「ペンギンの冬のお散歩」を企画。モモイロペリカン4羽も、海のパノラマ水槽から教育水槽を歩く「ペリカンの館内ウォーク」を企画。こちらも1日2回で、12:15と14:15。
 水族館で保護活動も行っている、ゴマフアザラシ4頭の給餌解説と給餌体験を12:00と14:00に行う、「アザラシ館内展示と給餌解説」を企画。ペンギン・ペリカン・アザラシ企画は共に、2月29日(水)まで。会場にいた子ども達4人は、イカナゴをゴマフアザラシに与える体験をした。
 通常営業で行われていたバックヤードツアーも、冬期営業でも引き続き行い、2月29日(水)までの土・日・祝日に12:35と14:35の2回を予定。
 ステージ上でイルカをランディングさせ、イルカにタッチして記念写真を撮る、「イルカにタッチ!」は、12月24日(土)・25日(日)・1月9日(月)・2月14日(火)各13:00からのイルカショー終了後(13:30頃)1日1回、約30分・先着10名で行われる。
 1階・海のパノラマ水槽前では、三角錐8段2.2mの台の上に水槽を置き、その上にグラスクリスマス企画のグラスタワーの設置。水槽には、ミッキーマウスプラティー、バルーンモーリーなど数種類を展示。また、2.5mのクリスマスツリーを、1階アザラシ水槽付近に設置。カードを設置し、自由にメッセージを書き、ツリーにつけてもらう冬期特別企画は、25日(日)まで。
 12月26日(月)から28日(水)の年末企画として、海のパノラマ水槽、オホーツク海、ベーリング海の水槽、南の海の水槽を告知しながら、水槽内にダイバーが入り、掃除方法などを解説しダイバーとホワイトボードなどで会話を行いながらの大掃除をする。
 門松は、1月2日(月)から7日(土)に正面入り口に設置。干支水槽として、1月2日(月)から22日(日)まで、オオウミウマ(タツノオトシゴの仲間)を設置。
 鳥居は2mを予定し、賽銭箱に似せたオオウミウマの水槽を設置し、横には魚おみくじを置き、ボードにいくつかの魚種と運気(吉・末吉・大吉)を関連づけ、この魚を見ると悪い運気を払う事ができるなど、展示生物をより見てもらおうと企画。
 ライトアップ 1月後半から2月29日(水)本館2階イルカスタジアムへの連絡通路にバケツで氷を作った灯篭を設置、館内はランプを設置。
 水中の鬼とジャンケン大会 1月28日(土)から本館1階・海のパノラマ水槽前で、12:15から、鬼に扮したダイバーが水槽内に入り、お客さんとジャンケンをし勝ち抜いたら記念品を贈呈する。
 2月4日(土)から14日(火)はバレンタイン企画として、イルカスタジアム地下観覧スペース、冬期ペンギン館、コツメカワウソ水槽の観覧面にハート型の枠を貼り付け、飼育動物がハートの枠に来た時に合わせて記念写真を撮る。上記3ヶ所以外にも告知しないハート枠があり、見つけた人だけ記念撮影ができる「シークレット企画」もある。バレンタイン用のグラスタワーも設置。ピンクや赤と、バレンタイン風に設置。小樽ロングクリスマスに協賛し、クリスマスムードを高め楽しんでもらえるようなイベントを企画。
 冬の魚の展示では、冬に卵が生まれ、春に誕生するというように冬から春に繋げていく。館内最初の水槽に、冬にとても生き生きしているアザラシを展示。イルカのタッチもグレードアップ、掃除風景も中のダイバーと会話をしながらと、この季節にあった盛り沢山のイベントを企画し、沢山の来場者を期待している。
 恵庭から来たカップルは、「たまたまこの企画を知り、11:00頃に来た。イルカショーが見る事ができて凄く良かった。ペンギンは可愛かったが、ペリカンは怖かった。ネズミイルカが印象的」と楽んだ様子だった。
 通年営業となる冬のおたる水族館は、イベントが盛り沢山で、子供も大人も大いに楽しめる。