こどもフェスティバル開く 伝統文化を継承

 「第5回伝統文化こどもフェスティバル」が、11月12日(土)13:00から、小樽市民センター(色内2-13-5)マリンホールで開催された。小樽市民センターと伝統文化こども教室小樽実行委員会の主催。
 文化庁の補助事業「文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」の採択を受け、より多くの市民に、一生懸命な子どもたちを応援し、日本の伝統文化に触れてもらおうと開催している。
 参加団体は、いけばな小原流小樽支部・小樽三曲協会・茶道裏千家淡交会小樽支部・日本詩吟学院岳風会小樽支部・日本舞踊藤間流扇玉会など。
 市内の小学生から高校生まで約80人が参加。出し物は9つに分かれ、初めに、小樽三曲協会「夕やけこやけ変奏曲」を、箏と尺八で演奏した。次はいけばな小原流小樽支部が、ロビーにも生け花を展示し、花の生け方をステージ上で披露した。日本舞踊藤間流扇玉会では、5名が「はなよめにんぎょう」を踊り、あまりの可愛らしさに沢山の拍手が沸き起こっていた。
 日本詩吟学院岳風会による、独吟・合吟と続き、2部では、合吟「富士山」を、指導者も含めて全員がステージに上がり吟じた。
 連吟「赤壁」を吟じた安部汐南さん・藤原美咲さん・小川桃子さんは「この日の為に、勉強の合間をぬって、3人で練習した。練習の時間があまりなかったので、揃わなかった」と、感想を述べた。3人を指導した入船教室の高野龍岳さんは「赤壁は大人向けの詩吟で、挑戦してみた。3人とも教え甲斐がある。仲良しで息が合っていて、輪が大切である」と話す。
childlenFS.jpg 茶道裏千家淡交会小樽支部「伝統文化こども教室」は、ステージ横のスクリーンでお茶の点て方を説明した。立ち方、座り方ひとつひとつ、しっかりと見につけるように指導している。11月に入ってからは、真剣さの中にも和気あいあいとした雰囲気で、初心を忘れずに練習を重ねた。堅苦しい偏見をなくしてもらいたい」と説明後、15名がステージ上でお茶の点前を披露した。
 お茶を点てていた瀬川凛さん(小学3年)のお母さんは、「入会して3年目。みんな堂々とお点前ができ、練習の成果が出ていた。この教室があるお陰で、なかなか触れる事のできない文化を体験する事ができる。基礎を大事にし、初歩の初歩から学び、広く楽しませてもらっている」と感想を述べた。
 プログラム最後は「おたる潮音頭をみんなで踊ろう」。藤間流扇玉会・藤間扇玉さんによる踊りの指導があり、小樽らしい潮音頭を踊り、最後を盛り上げていた。