紅葉 「2週間以上も遅い」 なえぼ公園で秋の自然観察

 市内の紅葉スポットとしても知られている長橋なえぼ公園(幸1)で、10月17日(日)、秋の自然観察会が行われた。同所「森の自然館」の志摩俊樹指導員は、「今年の紅葉は、例年よりも2週間以上も遅い。全然きれいな紅葉にならない」と、同園の紅葉の現状を語った。
 なえぼ公園(31.1ha)は、野鳥や小動物などを観察できる自然生態観察公園。例年、10月中旬から紅葉の見頃を迎える。「全体的に黄色に色づく野生の木が多く、森の自然館の裏側に生えているカエデの赤色が映えます」(小樽市HP)。
 しかし、今年は、気温の高い日が続いたことなどが原因で、紅葉が遅れている。オオツリバナは、葉が赤くなるのに、まだ何も変わっていない。森の自然観裏のカエデも上方の葉だけが赤く染まり、残りは葉の一部が赤くなるだけ。イタヤカエデは黄色く染まるがまだ青いまま。エゾヤマザクラの葉の色づきも悪い。ナナカマドは、実が赤くなっているが葉の変色は遅れている。
 例年であれば、美しい秋の風景を見せる同園の木々たちに”紅葉異変”が起きている。
 17日(日)の秋の自然観察会で、志摩指導員は、「紅葉は、葉っぱの葉緑素が分解してなくなって色が出てくる。赤くなる葉は、糖分があって赤くなる。今年は、温かい日が続いたので糖分が多いので紅葉がきれいになるかと思っていたが、全然きれいじゃない。例年なら、この時期に紅葉がきれいに見られるが、何も変わっていないものもある。異常です」と話していた。
 市内各所でも、同様に紅葉が遅れていたり、葉がきれいに色を変えていない。紅葉シーズンが遅れたまま、このまま雪を迎えてしまうのか、関係者も、この”異変”に困惑の様子だ。