ポプラ並木「倒れる危険性も、伐採の必要性も全くない」 樹木医が診断 (2010/08/08)

 市立美術館や文学館がある市分庁舎(色内1)敷地内の4本のポプラ並木の伐採問題で、本社が依頼していた、樹木診断のプロである樹木医による調査診断結果が、8月6日(金)に届けられた。

 山田勝麿市長が伐採を公言している4本のポプラ並木の調査診断結果は、1(健全)から4(危険)までの総合評価基準で、4本すべてが「健全」の1ランクとして評価された。この結果、このポプラが、「倒れる危険性は全くなく、伐採の必要性も全くなく、少なくとも50年は長生き出来る」との衝撃的な診断が下された。

 樹木診断を行ったのは、「有限会社庭園デザイン」(札幌)の小樽在住の樹木医・中村哲世さん(55)。この問題に対する本社の報道で、市民からのカンパが寄せられ、これを基に「樹木専門の医者」である樹木医に7月下旬に、本社が調査診断を依頼していた。

 中村樹木医は、8月5日(木)に現地調査を行い、4本のポプラ(ヨーロッパクロポプラ)の健康状態を詳細にチェックし、6日(金)に調査報告書が本社に寄せられた。

 総合判定の総合評価では、「ポプラのデータ平均値は、推定樹齢は65年、樹高17.5m、枝張り3.45m、幹周2.43m、枝下高1.23mからわかるように、この樹齢のポプラとしては外観的に小振り傾向といってよい。また、新梢の勢いからこのポプラの樹勢の旺盛さがうかがえる。割れ傷と思われる傷痕を持ったものを含め、軽微な傷痕があるものが3本認められたが、容姿診断ではすべて『健全』のランクにあり、これは樹勢がよく、樹体がしっかりとしていて樹木本体自体が倒伏するような危険性は全くないと判断してよい」とした。

 また、考察では、「これから先、軽微な管理をすることにより、少なくとも50年は長生きできると思われる」とし、「調査の結果から、ポプラ自体の伐採についてはその必要性は全くないと思われる。調査したポプラは樹齢からみてもまれにみる健康木であった。ポプラは北海道を印象付ける樹種であり、これからこのポプラは小樽でその役を担っていける、稀な貴重木として位置づけてもよろしいのではないかと思われるほどの健康木である」と結論づけた。

 山田市長や教育委員会(美術館・文学館)は、「倒れた場合の危険性を回避するため」に、4本のポプラ並木の伐採を決めていた。この決定が、実は、何の科学的根拠に基づかない役人の素人判断だったことが明白となった。市長の言う「慎重に検討した結果」伐採すると決めたことは、実は何らの慎重に検討した結果ではなく、ただたんに思いつきだけのものであったことが白日の下にさらされた。

 市長は、FMおたるの「市長のおしゃべりタイム」(7月2日放送)で、「問題となっているのが、あそこに4本のポプラの高い木があるのですが、樹齢70年を超えており、本来50~60年で命がかれるといわれているポプラの木ですが、樹齢70年を超えてますから、風が吹いて倒れる可能性があるので、市としては、なんとか伐採することにしました」として、「たまたま、ある市民の人からぜひポプラの木を残してもらいたい。ポプラの下で小樽の文化とか芸術をみんなで語り合うことができないかと提案がありました」と明らかにした上で、「ポプラの木は根が浅く、非常に倒れやすいので、慎重に検討した結果、なんとか切らしてもらう」と、この提案を一蹴していた。こちら

 今回の樹木医の調査結果は、小樽市の環境行政の上にも大きな影響を及ぼすことになろう。65年以上の命をつないで活き活きとしている健康木を、バッサリ切り倒すと決めた市の決定は、何の根拠もなく、事前に樹木診断すらもしないという行政レベルの低下を如実に示している。

 敷地内に旧手宮線と一体化した多目的広場を作るために、4本のポプラ並木を切り倒し、代わりにあまり大きくならない木を植えるという能天気な対応に市民からも怒りの声が高まっており、今回の調査報告書が市長の独断専行に大きな警鐘を鳴らしている。

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 有限会社庭園デザインHP

 日本樹木医会

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