運河沿いの大型レストラン 8月末で撤退


 小樽の観光客数の減少が、運河沿いの飲食業界に波紋を広げている。
unimat.jpg 小樽運河の海側に建つ澁澤B号・C号倉庫(港町5)内の大型海鮮レストラン「北海あぶりやき」と「魚○」、喫茶店「ほとり」が、8月末で撤退する。観光名所の小樽運河沿いに、約2,200平米の大きな空洞が出来ることになる。
 同3店舗は、浅草橋街園から中央橋までの小樽運河沿いに建つ6棟の倉庫群のうち、澁澤B号・C号倉庫の2棟で10年以上営業している。経営は、ユニマットグループのユニマットキャラバン株式会社(東京)。
 小樽の観光客数は、ピークだった1999(平成11)年度の972万9,600人から減少し続け、2009(平成21)年度には、700万人台を割り、687万100人と11年ぶりに600万人台に突入した。
 この観光客数の減少が経営を直撃し、大型レストラン「北海あぶりやき」と「魚○」の売上げは10年前の半分以下となった。このため、ユニマットキャラバンは、8月末に撤退することを決めた。同店舗並びでユニマットのグループ会社が賃貸契約していた小樽フェリス教会は、すでに撤退済み。
 3店舗の8月末の撤退により、澁澤倉庫の約2,200平米が空き店舗となる。ユニマットキャラバンと賃貸契約する北海澁澤物流株式会社の親会社・澁澤倉庫株式会社(東京)は、「今後の利用について検討中で具体的には決まっていないが、同じような形態で運営する」としている。