「OTRブリッジプロジェクト」第1回講演 ネットから反響


otrbridg1.jpg 小樽商科大学(緑3)の学生による「OTRブリッジプロジェクト」の第1回講演が、5月19日(水)16:20~17:45、同校307号室で行われた。
 これは、商大生たちが、「全国で活躍している方々を小樽に呼んで、小樽と商大を盛り上げていこう」とスタート。関連記事
 第1回は、FIFAワールドカップ出場32カ国の「世界一蹴の旅」を完遂したアシシこと村上敦伺さん(32)に講演依頼した。
 会場には、62人の学生たちが足を運んだ。インターネット投稿サービス「Twitter」(ツイッター)と動画配信サービス「Ustream」(ユーストリーム)を使って、講演をリアルタイム配信。全国各地のユーザーから反響を得た。
 村上さんは、「外資系コンサルタントで働いていたが、ドイツのワールドカップを現地観戦したいがために会社を辞めた。中田英寿が、突然引退して旅に出たことに影響を受けたことは否めない。3年前からは、一人で個人コンサルタントをやり、会社の肩書きをとって、村上敦伺を名乗って仕事をしている。
 私は、11年前に就職活動をしました。その時は、ビジネスのスキルを磨こうと会社に入りました。基本働きっぱなし。自分ではサラリーマンサイボーグと言っていた。コンサルタントの場合、独立は簡単。もし、独立して個人で銀行をすると、何億という資金が必要になるが、コンサルタントのプロダクト(製品)は自分の脳みそ。コスト、仕入れ、担保も一切必要なく、個人でも仕事をさせてくれる企業を探せばいい。
 会社で必要だった経費分が自分の給料に入って収入も増えた。自分でやることで、自由な時間を持つことができ、その時間で今回は世界一蹴の旅に出た。自由な時間を確保するために仕事をしている。仕事は、自分で遊べる時間を確保するためのライフスタイルで、これを5年間やってます」と自己紹介した。
otrbridg2.jpg この後、世界一蹴の旅について触れ、「32ヶ国を回ることで、ワールドカップを32倍楽しむ。そして、32ヶ国を回ったことを話し、来月に開幕するワールドカップの注目を高める。この旅の途中、北朝鮮にも行ったが、メディアに出るのは、氷山の一角で、実際に現地の人と触れ合うと、北朝鮮の中でも恋愛をして家族を持って、地下鉄に乗って会社に行く人もいることを生で知った。テレビとかのニュースで知ることも必要だが、メディアを介さずに、五感を通して、真実、現実を見るということの方が重要だと思った」とまとめた。
 学生からは、「五感の中の触るで印象的な体験は」。「南アフリカで赤信号は止まっていけないと聞いたが」。「半年間旅して、帰ってきた時に簡単に仕事が見つかるのか」など、次々に質問が飛び交った。
 村上さんは、「そこまで一個一個触ってきたわけではないが、僕が一個すごく感動したのは、南米にイグアスの滝があって、ディズニーランドのシュプレッシュマウンテンと比較が出来ないほどすごかった。日本、北海道とは比較出来ないほど雄大な自然がすごかった」。「ヨハネスブルグは無法地帯で、警察も入らないところがあり、そこで止まるのは自殺行為と聞いた」。「コンサルの仕事でも、仕事を紹介してくれる人がいて、この人脈さえあれば、仕事が見つかる」と答えた。
 また、Ustreamユーザーから発信された「これはおかしい間違っていると憤りを感じたことは」の質問に対し、「コートジブアールでは、先進国では考えられない対応だった。身分証明出来ないと犯罪になるため、守ってくれるはずの警察が、僕を拉致ろうしているのに対し憤りを感じた」と述べた。
 グループディスカッションでは、村上さんからの「6月11日に開幕する南アフリカワールドカップで、一個人がメディアとして、どんな情報をどのように伝えれば面白いか」とのお題に、学生たちがユニークなアイディアを出した。
 中でも、「現地の人に日本食を食べてもらい、外国に日本のことを知ってもらう」との提案に、「梅干を持っていってやってみます」と実行することを約束した。
 プロジェクトリーダーの寺下友香梨さん(3年)は、「第1回目の講演ということで、ギリギリまで準備していて、メンバーもドキドキしていた。スピーカーの村上さんが本当に良い方で大成功だった。最初の集客目標は50人ぐらいだったが、62人の方々が会場に来てくれてかなり嬉しい。 Ustreamは、多いときで120人のユーザーが聞いてくれていたので良かった。第2回も計画しているのでまた頑張りたい」と手ごたえを感じていた。
 次回の講演会は、6月11日(金)18:10から。会場は未定。有機野菜のネットスーパーを運営するオイシックス(株)の創業者・吉田卓司さんをスピーカーに迎える予定。
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