手宮に響く汽笛 「アイアンホース号」試乗会 



 4月24日(土)、北海道鉄道の発祥の地・手宮に、蒸気機関車「アイアンホース号」の甲高い汽笛の音が、5ヶ月ぶりに鳴り響いた。
 「アイアンホース号」は、小樽で最初に走った蒸気機関車を造ったアメリカ合衆国のH・K・ポーター社が、1909(明治42)年12月に製造した100歳を超える長老蒸気機関車。全長6.80×全幅2.18×全高 2.90m、テンダー型蒸気機関車の中で世界一古い。
 毎年、4月から11月まで、小樽市総合博物館(手宮1)の施設内を走り、多くの子供たちを乗せて喜ばせている。冬の間は、国の重要文化財「機関車庫1号」の中で眠り、100歳の体を休ませている。
 長い冬がようやく終わり、4月29日(木)からの同館の夏期営業が始まるとともに、冬眠から目覚めた。24日(土)、同館では、「アイアンホース号」の試乗会を実施。同号は、子供たちを久しぶりに乗せ、「ポー」の甲高い汽笛を響かせながら白い蒸気を吹き上げ、鉄道発祥の地手宮の風を切って走った。
 子供たちは、客席から顔をのぞかせ、手宮の景色を眺めていた。祝津の夏井陽まりちゃん(4)は、「昨年は何回も乗った。今日は、風が冷たかったけれど楽しかった。また乗りに来る」と喜んでいた。
 試乗会は、25日(日)も、13:30と14:30の2回行われる。29日(木)からの運行は、こちら
 本格運行開始となる29日(木)は、国内最古のレンガ造機関車庫「機関車庫3号」の一般公開が始まる。これを記念して、同号が、機関車庫3号から出発するセレモニーが予定されている。