冬晴れの海鳥観察 オジロワシを発見 



 冬晴れとなった2月21日(日)09:30~12:00、北国から越冬のために飛来する海鳥の観察会が、祝津漁港と高島岬で行われた。
 市総合博物館(相馬久雄館長)と日本野鳥の会小樽支部(梅木賢俊支部長)の主催。今年で3回目の共同企画。
 冬の小樽は、北方からの海鳥たちが越冬に来るため、バードウォッチングに適している。毎年2月20日頃には、本州で越冬していたウトウが北の繁殖地に帰る夥しい群れを見るチャンスがある。昨年は同時期に観察することが出来た。関連記事
 この日は青空が一面に広がる冬晴れの絶好のバードウォッチング日和となり、約30名の市民が参加した。
 梅木支部長は、「博物館とは今年で3回目。一昨年はバスをチャーターして楽な形でやったが、小樽市は、非常に財政上厳しく貧乏で、バスの運用が出来なくなり、昨年に続き現地集合となりました。
 この時季にやる趣旨は、冬の小樽は海鳥が、割合見やすい状況で観察出来る。去年はすごく良かった。天気は悪かったが、高島岬上がって30分くらいして雪が止むとと、ウトウの群れがジャーンと見れた。最大の狙い目はウトウの群れを見ることだが、オオワシもいる。この時季には20種くらいは出ている」と説明した。
 祝津漁港では天然記念物のオジロワシやシノリガモ。高島岬では、ウトウやシロエリオオハム、ウミガラスなどを発見し、2ヶ所で25種類の海鳥を観察することが出来た。
 オジロワシは、体長約80cmで、翼を広げると2mにも達する大型のタカ目タカ科に属する。日本列島では個体数が少なく、冬に北海道を中心に渡来するが、その数は数100羽程度という。同漁港からは、成長2羽と幼鳥1羽の群れを確認した。朝食の後に、同一の木の枝で休息をとっていた。
 梅木支部長は、「小樽には、オジロワシの個体数が少なく、同一の木に群れているのは珍しい」。山本亜生学芸員は、「最近は、銀鱗荘の崖の下で、9:00~10:00頃に見られるようになっている」と話した。
 シノリガモはカモ目カモ科に分類される鳥類の一種で、ピエロのような独特の模様が特徴。小樽港内や海岸など色々な場所におり、よく見かける鳥という。
 高島岬では、海鳥のほか、野生のトドも発見した。10秒ごとに海から頭を出し、参加者たちは、「あ、出てきた」、「今度は向こうにいる」と双眼鏡を覗いていた。
 最上町の水内雪江さんは、「今回初めて海鳥観察会に参加しました。カモメにも色々な種類がいることが分かったし、オジロワシも見ることが出来てよかった」と喜んでいた。
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