真冬の小樽港で潜水訓練 小樽海保と市消防本部 



 気温1℃・水温-3.5℃。1月5日(火)13:30、真冬の小樽港の岸壁から、潜水士が次々と厳寒の海に飛び込んだ。
 これは、6年目となった小樽海上保安部と小樽市消防本部の「年頭合同潜水訓練」。2機関の連携強化と救助技術の向上を図るために続けられている。
 今年は、小樽海保の海猿3人と市消防本部の潜水士3人を含む計30人が参加。昨年12月11日に苫小牧港で発生したプレジャーボートの転覆海難を受けて、海面溺者救出と環状捜索訓練を行った。
nentogodokunren2.jpg この日は、発達中の低気圧の影響で小樽の気温・水温ともに低かった。潜水士たちは、海面で溺れている人を助ける溺者救出班と海中に沈んだ行方不明者を輪になって探す環状捜索班に分かれ、潜水活動を開始した。
 海に飛び込み、プレジャーボートから転覆し溺れていた男性の元へ向かい、救助用器具のエバックハーネス(救助用縛帯)を素早く装着。待機していた消防車のクレーンで引き揚げた。
 海中に沈んだ男性を見立てたダミー人形の捜索では、目撃情報をもとに、捜索用ブイをポイントに設置。輪になって捜索して海底で発見すると岸壁まで運び、ネット担架で引き揚げた。
 正月明けの厳寒の海で、潜水士と救助隊員たちが、息の合った訓練で、2機関の連携を再確認していた。