小樽運河と堺町通り沿いにある大型寿司店2店舗が、11月24日(火)と来年2月20日(土)に閉店することが分かった。
11月24日(火)に閉店するのは、堺町通り沿いにある銀の鐘6号館「”小樽快転ずし”すし屋横丁」(堺町6-4・94席)。
株式会社銀の鐘(相生町6)は、1996(平成8)年に、2号館でオープンし、4年前に現在の店舗に移転した。道産・小樽産のネタを1皿(2貫)150円からの料金設定で営業してきた。「オープン当時は大繁盛させてもらった。本当に感謝している」(銀の鐘)。
しかし、近年では、観光客の減少などで赤字経営となった。「今年になってから赤字幅が大きくなった。他の店舗は前年並だが、寿司屋が足を引っ張った。これ以上営業を続けても観光客が減っていくので、これ以上赤字を出してはいけない」と閉店することを決めた。パート3名の退職は決まっているが、ほかの従業員35名は他店に異動するなどの対応が取られる。
来年2月20日(土)に閉店するのは、小樽運河沿いにある土産・海産物販売・回転寿司などの「おれの小樽運河」(港町5-4・最大収容人数650名)。
全道に14店舗展開するオホーツク観光株式会社(北見)が経営する。約15年前に北日本倉庫を使用してオープン。これまで団体観光客や修学旅行生などに利用されてきた。
インフルエンザによる修学旅行の減少と不況による外国人観光客の減少が経営を直撃。家賃も高いことから、今年春から赤字経営に追い込まれた。
「修学旅行の予約が入って他の団体客をキャンセルしても、インフルエンザで修学旅行がキャンセルになったり、世界的な経済不況で韓国や台湾の団体旅行者が減った。道内の黒字店舗が赤字店舗を補填し続けて本体がおかしくなっても大変なので小樽から撤収することになった」(同店)としている。正社員3名を含む従業員34名は全員解雇される。
市内では、ホテルやタクシー会社などが次々に経営破綻し、企業ではリストラが行われている。不況の波が小樽の街を直撃し、明るい兆しが全く見えてこない厳しい状況となっている。