小樽CC 菅原前理事長を除名、刑事告訴へ


otarucc.jpg 前理事長による経費の私的流用や裏金の発覚などの不適切経理で揺れる小樽カントリー倶楽部(銭函3)と株式会社小樽ゴルフ場(同)は、10月11日(日)14:00から同倶楽部内で合同の理事会・取締役会を開き、前理事長・前代表取締役の菅原春雄氏(79)を、11日付で除名し、刑事告訴することを全会一致で決めたと発表した。
 高田義人理事長・代表取締役は、「今日の14:00から理事会と取締役会を合同で開催しました。議題は、菅原前理事長の告訴の問題です。これまでの経緯は村木常務理事から説明致します」と述べ、村木重夫常務理事から、これまでの経過説明が行われた。
 村木常務理事は、「当時財務理事でした私に対し、菅原前理事長及び竹内元常務理事に関する報酬に対する小樽税務署からの指摘事項、車両BMWの購入のこと、運転手の雇用に関すること、借入金に対する保証料の支払いの4点の説明がありました。平成17年に同じようなことがあって、穏便に秘密裏に処理したので、同じようにしたいという申し出がありましたが、私は拒否し、高田キャプテンと連絡を取り、この問題を処理することになりました。...
 9月29日の新聞で、ルール無視役員も同罪という見出しの書き方をされたが、ことの発端は、小樽税務署の調査ではなく、我々理事会が解明して菅原さんの暴走をとめようとしたことにあった。暴走を止めたのは理事会です。ルールを無視し悪事を働いた菅原さんと我々が同罪なのか、理解に苦しむところ」と説明した。 動画1 動画2 動画3 
sugawara.jpg これまでの経過を踏まえ、14:00からの理事会と取締役会で、連名で菅原氏を刑事告訴すること、小樽カントリー倶楽部から菅原氏を除名することを全会一致で決議し、11日付けで本人へ正式通知することを明らかにした。
 これにより、同倶楽部定款10条の「本倶楽部の名誉を毀損し、又は本定款その他本倶楽部の諸規則に違反した」ことで「除名」され、菅原前理事長の会員資格は消滅した。
 刑事告訴の内容は、これから新たな顧問弁護士と契約してから決定するとしている。現在、約1億円の被害額のうち、平成14年度から平成20年度までの架空旅費1,735万円、役員報酬1.020万円、保証料523万円、裏金1,172万円、BMW購入費930万円の約5,380万円を対象にするとしている。罪状はこれから決め、告訴は訴状が完成次第、年内にも行う。損害の回復もしなければならないとして、今後、平成17年重加算税1,370万円、平成21年重加算税1,046万円の約2,416万円などを含めた損害額は、別途、民事訴訟する方針であることも明らかにした。
 高田義人理事長・代表取締役は、「裏金を作ったことは、素人が考えても背任。架空旅費や役員報酬を受け取ったことは定款違反で横領になる。今までの調査委員会の報告と照らし合わせれば、告訴に踏み切らざるを得ないというのが理事会の決定。菅原さんからは一切の説明はなく、誠意が見られない。調査委員会は捜査権がなく、当の本人は調査委の聞取りに応じなかったので、話を聞けない。調査委の結果でこの数字が出ているが、本人は裏金の存在は知らないと言っており、否定するものもある。重大な問題ですから、今日の役員会で告訴することを全会一致で決定した」と話した。
 また、竹内元常務理事への役員報酬1,824万円、小川前常務理事のプレー代100万円については、継続審議することにしている。
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