市議会第3回定例会9/15から 5年連続の赤字決算


 小樽市(山田勝麿市長)は、9月2日(水)15:00から総務部長・財政部長が記者会見を開き、9月15日(火)から開会する小樽市議会第3回定例会の提出議案の概要を説明した。
 本定例会には、2009(平成21)年度小樽市一般会計補正予算などの予算議案7件、2008(平成20)年度の一般会計・特別会計・企業会計などの決算議案17件、資金基金条例などの条例改正案4件、専決処分報告1件、その他の報告5件が提出される。
 2009(平成21)年度の一般会計補正額は7億7,320万8,000円、水産物・国保・老人保健などの特別会計は4億6,346万2,000円で、計12億3,667万円。これで、市の全会計予算は、1,208億9,442万6,000円となり、前年度同期1,257億1,602万円と比べて伸び率-3.8%となった。
 一般会計では、国の平成20年度2次補正予算や普通交付税、1次補正予算に関連する事業などを計上。市分庁舎裏手の旧手宮線沿いの古い建物一帯の整備計画や屋内広告のデザイン規制をするための「小樽の歴史と自然を生かした地域景観づくり検討事業費」865万4,000円、子育て応援特別手当支給事業費9,475万などの事業が盛り込まれている。
 2008(平成20)年度決算では、一般会計6億5,948万円、国保特別会計9億5,481万3,000円、病院企業会計14億5,637万1,000円の赤字で、計30億7,066万4,000円となった。市は、「単年度では、一般会計は6億3,700万円、国保は6億1,800万円の黒字となったが、累積では赤字となった」と説明した。
 健全化判断比率は、実質赤字比率2.09%(早期健全化基準11.74%・財政再生基準20%)。連結実質赤字比率3.89%(同16.74%・同30%)。実質公債費比率16.1%(同25%・同35%)。将来負担比率135.2%(同350%・財政再生基準の規定なし)。資金不足比率15.5%(経営健全化基準20%)。
 一般会計の赤字は、2004(平成16)年度決算で11億7,977万円計上し、2007(平成19)年度決算で12億9,700万円に膨らみ、多目的基金や他会計、基金からの借入れ、職員給与のカットなどで、今回6億5,948万円に圧縮した。
 しかし、赤字決算は、5年連続となっており、市長は、「他会計から借入れしたり、基金からの借入れ部分が解消しなければ、財政健全化が出来たとは言えない。累積赤字の解消にはまだ数年かかる」としている。 関連記事1 関連記事2 
 病院会計では、前年度の不良債務37億8,500万円が、総務省の特例債18億8,000万円導入によって、14億5,637万1,000円に大幅に圧縮された。これは、特例債による一時的な減少で、今後7年間で、元金と利息分を返済していかなければならない。この返済は、一般会計からの繰出しで賄うことにしている。
 しかし、今年度の病院会計の収益・患者数とも右肩下がりで減少しており、さらに繰出しが増える可能性がある。
 市議会第3回定例会は、9月15日(火)に開会し、今回計上される2009(平成21)年度の各会計の補正予算や各改正条例案などが審議される。2008(平成20)年度の決算は、定例会閉会後の決算特別委員会で審議され、第4回定例会で議決する。