いつの間に?小樽駅前の広告塔を撤去

 JR小樽駅前広場の市営駐車場管理棟の上にドンと聳えていた市の広告塔が、いつの間にやら撤去されていた。
 この広告塔は、1999(平成11)年の国体開催時に、駅前駐車場の管理棟の上に設置された。高さ7.85m、1.13m四方の鉄骨造りで、「ようこそ小樽市へ」のメッセージとともに天狗山や水族館の広告が描かれていた。
 JR小樽駅前の再開発事業にともない駅前歩道橋が、先に撤去された。これにより、駅から真っ直ぐに海と繋がり、広々とした空間が駅前に広がった。元々、この広告塔は、国体開催の宣伝ために作られたこともあって、デザインの面でも問題があり、小樽の玄関口にふさわしくないとの指摘がなされていた。
 JR小樽駅の駅舎は、2006(平成18)年に国の有形文化財に登録されており、中央通から小樽駅を見上げると、この立て看板の大きな広告塔が視界に入り、邪魔になっていた。関連記事
 「駅舎を見ると邪魔な看板が目に入る」、「市が景観条例を作ったのにこのぶさいくなデザインはいかがか」などの意見が市民から出されてされていた。 このため、市は「駅から小樽港を一望出来るようになったが、駅前に無粋な看板が設置されているというのも景観上良くない」と、5月29日に撤去した。
 工事は、約32万円で、交通量と歩行者が少ない深夜に行われた。これにより、10年間も小樽の玄関口に構えていた、美観上も問題のある広告塔が消え去った。
 この広告塔看板の撤去により、今後の課題となっている小樽駅前広場の景観整備の一歩につながるとしている。(撤去前写真提供:小樽市)
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