量徳小で学校適配説明会


 並木昭義病医局長が、6月に「新病院は、量徳小学校と今の病院の場所を合わせて建てた方が良い」と山田勝麿市長に提言した、問題の量徳小学校(若松1)で、7月2日(木)18:30から「小樽市立小中学校 学校規模・学校配置適正化基本計画(素案)」地域説明会が行われた。
 今回の説明会には、この提言に至るまでの経過などを説明するため、教育委員会の担当職員のほか、市側から山崎範夫総務部長と病院局から吉川勝久経営管理部長が出席。約100人の保護者や関係者、市議会議員らが参加し、市の説明に注目した。
 冒頭、吉川経営管理部長は、「6月初めの新病院の建築場所につ いての新聞報道があり、議会でも質疑が出たことなどを受けて、教育委 員会の説明の前に、この経緯について説明したい。今後、新病院の新築 については、新たに懇談会の場を設けたいと考えている。
 新聞報道の経緯としては、現在、公立病院の改革プランを策定中で、再編ネットワーク化協議会で地域の医療機関がどのように連携するかを話 し合っている。この協議会の中で、新病院の建設地はどうなっているの かという質問が出され、並木局長が市長に報告した。この情報を入手し た新聞社が取材し、新聞に掲載された。
 想定外のことで議会でも質疑がなされた。市が、新病院の建設地の再考に入ったという印象を持った人もいる。新病院建設は、一時中断しているとはいえ、築港地区で建設するということで、関連議案の議決をもらい、関係者の理解の上で進行中のこと。築港地区で進めることにして3年以上が経過し、基本設計が一時中断してから一年半経っており、市長が出て市内6箇所で説明会を開催したという実情がある。
 4月から並木局長が就任し、医療を行う立場で、現在地と量徳小の敷地に建てた方が良いという提言を頂き、広く意見を聞いて、慎重に進めることにしている。提言は受けたが、市がその方向で動いてはいない。地域の方に誤解があってはならないので、この場で説明をさせてもらった」と述べた。
 この後、教育委員会から、「小樽市立小中学校 学校規模・学校配置適正化基本計画(素案)」についての説明が行われた。素案はこちら 関連記事
 これらの説明を聞いた市民からは、「今後、量徳小は残すのかどうかというのが重要。全市的に見て、この地域の少子化で量徳小がなくなるのなら仕方ない。人が多く、場所も良いのに、病院のために学校が無くなるのは反対」。
 「前回の適正配置では、教育委員会は、病院は関係ないと言っていたので、学校の閉校に反対の署名を集めた。それで計画が白紙になったと思ったら、今度は、量徳小がダメだからって、築港地区に病院を建てるという風になった。議会の議決を得て、築港地区の用途変更を行って、基本設計までやって、ちぐはぐだ。どうなっているのか」
 「新聞報道があってから、量徳小はなくなるとか、病院が建つとか色々な話を言われた。前回の適正配置の時でも、計画が決まる前から、どっちの学校に行くというような話が子供たちの中でも出てストレスを感じていた。今回は、まだ並木先生が、提言をしただけだと報道して欲しい。今の段階で、量徳小の名前は出さないで欲しい」などの意見や要望が出された。
 市は、「平成22年度から、ブロックごとにどこの学校を再編するか話し合う。必要があれば、市、教育委員会、病院などが出る協議の場を設けたい。並木先生が医療者の立場で言ったことで、市としては全然決めていないこと。決める前にみなさんに話していく」などと答えた。
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