美術館30周年特別展「画家たちのパリ展」 5/23~


 市立小樽美術館(色内1)の開館30周年記念特別展「画家たちのパリ展」が、5月23日(土)から7月20日(月・祝)9:30~17:00まで開催される。
 同館は、1979(昭和54)年に、小樽中央ライオンズクラブを母体とした小樽美術館設立期成会が、美術文化向上のために小樽市分庁舎2階を改装し小樽市へ寄贈したことで、開館した。これまで、小樽にゆかりのある美術家の作品を中心に調査・収集・保存・展示をしている。今年でちょうど30周年を迎えている。
 この30周年記念特別展では、小樽の街で美術が盛んになるきっかけを作った小樽出身の画家3人を紹介するとともに、1920年代にこの画家たちが訪れたパリの芸術家たちの作品計62点を展示する。
 第1部の「小樽の外遊画家たち」(25点)では、「当時は、小樽に経済力があって、小樽には銀行が20行、札幌には10行で、小樽の黄金期だった。この時代に、小樽の経済力を背景に裕福に育った3人が、パリに留学して絵画を勉強した。まさにエコール・ド・パリの時代で、その画家たちの作品を通して、元気のあった頃の小樽を見つめ直してもらいたい」(佐藤敬爾館長)としている。

 紹介する小樽出身の画家は、祖母が高級料亭「海陽亭」の女将、父親が北海道銀行頭取の長谷川昇、父親が小樽銀行経営の小寺健吉、父親が商業会議所議員の工藤三郎の3人。同館が所蔵する作品のほか、市民から借りた公の場で初公開となる作品3点も展示される。
 第2部の「エコール・ド・パリの群像」(37点)では、「世界中の憧れの地パリにおいて、芸術に身を捧げた一群の画家たちを紹介」する。
 ジュル・パスキン、モーリス・ユトリロ、マルク・シャガール、マリー・ローランサン、モイズ・キスリングなどの作品を展示する。大半が近代美術館から借りたものだが、東京都在住の個人が所有するユトリロ、シャガール、ローランサンの作品6点が全国初公開される。
 観覧料は、一般1,000円(前売り券800円)、高校生・70歳以上の市内在住者500円(同400円)、中学生以下無料。
 「小樽美術館は、中学生以下を無料にしているので、せっかくなのだから美術館に来て勉強してもらいたい。展示する作品から、元気がないと言われている小樽に元気があった時を感じてもらいたい」としている。
 問合せ:0134-34-0035
 市立小樽美術館HP