警官名乗る詐欺事件 市内で被害2件


 警察官を名乗る詐欺事件が小樽市内で相次ぎ、24日(金)までに2件の被害が発生した。
 小樽警察署(富岡1・京藤由松署長)によると、この不審電話は、22日(水)に市内で約80件以上あった。いずれも高齢者宅を狙った悪質なもので、23日(木)と24日(金)の2日続けて被害届が小樽署に出された。
 この詐欺事件は、同じ犯行手口。独居老人宅に対して、警察官を名乗る男から「犯人を取り調べたら、あなたの名前でサラ金からお金を借りている。銀行取引相談所で手続きしてくれるので連絡しておく」と電話があり、口座番号と残高等を教えると、直後に、実在しない銀行取引相談所の職員と名乗る別の男から「口座を凍結しないとならない」と暗証番号を聞きだした。
 86歳と78歳の2人の高齢女性は、約1時間半後に自宅に訪問してきた男に、キャッシュカード2枚を渡し、その後、口座から現金113万円と70万円が引き出された。
 同様の電話は、今月に入ってから札幌でも相次いでいるが、この手口によって被害が出たのは、小樽が初めて。
 24日(金)には、旭川でも電話があったという。「数人のグループによる犯罪で、道内で転々と行われており、高齢者ばかりを狙ったもので悪質。防犯カメラの映像などで捜査している」(小樽署)としている。