病院事業会計 2月の数値も悪化


 小樽市病院事業会計の収益・患者数の2月の数値がまとまった。
 これによると、小樽病院・第二病院の両院の合計で、入院・外来収益は、前年同月比で7,369万9,000円のマイナスとなり、入院・外来の患者数は、3,872人のマイナスとなっている。
 特に、入院患者数では、これまで月間で1万人の大台を割ったことがなかったが、2月は、ついに大台割れの9,997人を記録した。これは、前年同月より1,196人少なく、マイナス10.7%となった。外来患者数は13,252人で、前年よりも2,676人減のマイナス16.8%だった。
 患者数・収益の大幅減少は、昨年10月からの呼吸器内科の診療休止の影響が大きい。4月から病院局として新たなスタートを切ることになっているが、2008(平成20)年度の病院会計の数値は惨状を呈しており、新年度にも大きな足かせとなるものと思われる。
 新年度は、呼吸器内科の診療休止が続き、さらに眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科の3科で、医師が1名ずつ減員となる。これにより、眼科、耳鼻咽喉科では1名診療となり、医師の負担はさらに重くなり、収益にも影響を与えるものと見られる。
 右肩下がりの負の数字が並ぶ病院会計は、不足額は一般会計からの繰入金頼りで、2009(平成21)年度の繰入金は、20.7億円にも及び、市民負担がさらに増している。
 4月から地方公営企業法の全部適用により、病院局としてスタートする。病院事業管理者は、小樽病院と第二病院の2院長と職員を統括し、予算の調整、議案の提出、決算認定、職員の人事権などを持ち、現行の市長に代わり、病院事業の全責任を負うことになる。
 病院会計の負の数字が、新年度に好転する見込みはまるでないことからも、並木昭義・病院事業管理者の手腕が、数値の上でも問われることになる。関連記事
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