2年連続で財政健全化計画を見直し


 小樽市は、昨年に続き、財政健全化計画(一般会計)の収支計画を見直すことになった。
 市は、2006(平成18)年2月に「財政再建推進プラン実施計画」を策定した。2007(平成19)~2009(平成21)年度までの3ヵ年で、108億円の改善を図り、単年度収支の黒字化を目指していた。
 しかし、2005(平成17)年度決算で14億円の赤字となったため、この計画を見直し、2007(平成19)年3月に「財政健全化計画」を策定した。2006(平成18)から2012(平成24)年度までの7ヵ年で、この赤字額の改善を図ることにした。が、策定後わずか1年で、市税収入の減少拡大などを理由に財政健全化計画を見直した。
 その1年後の今年3月、市は、またまた財政健全化計画を見直し、3月13日(金)に開かれる小樽市議会第1回定例会の総務常任委員会に新たな計画案を提出する。
 今回の見直しは、当初2007(平成19)年度の赤字11億8,400万円、2008(平成20)年度の赤字11億8,400万円としていたものを、2007(平成19)年度12億9,700万円、2008(平成20)年度12億2,500万円と、全く健全化していない数値に書き換えたものとなった。
 市は、「平成21年度の当初予算は収支均衡となっており、それに基づくと平成21年度末の累積赤字額は平成20年度末見込みと同額の12億2,500万円となりますが、年度開始後の予算執行における経費削減等により、単年度収支1億1,600万円の黒字を確保し、累積赤字額を現行計画と同額の11億900万円とすることを目標とします」とし、昨年提出した計画通り、2009(平成21)年度の赤字を11億900万円に減らすとしている。
 市の財政健全化計画が短期間での見直しが続くのは、健全化計画がまさに不健全化計画であったことを露呈している。市の政策立案能力の低下度も著しいものとなっている。
 一般会計の見直し見直しの収支計画は、市の財政破綻を象徴しており、今後も厳しい財政状況が続くことになる。
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 財政健全化計画2009年3月 同2008年3月 同2007年3月