厳寒の小樽港にダイブ 海保と消防の合同訓練 

godokunren.jpg 1月9日(金)13:40、気温3℃、水温5℃。強風が吹きつけ”凍れる(しばれる)”厳寒の小樽港に、潜水・救助隊8名が勢い良く飛び込んだ。



 これは、小樽海上保安部と小樽消防署の年頭合同潜水訓練。海中事故発生時における2機関の更なる連携強化と救助技術向上を図ることを目的に毎年行われている。今回で6回目。
 訓練は、小樽港色内ふ頭の巡視船ほろべつ係留岸壁とその前面海域で行われた。低い水温に慣れるための慣水訓練、潜水サーキット訓練、基本の潜水捜索訓練、釣り人1名が岸壁から海中へ転落したという想定訓練などが実施された。
godokunren.jpg 冷たい風が吹きつける中、潜水士たちは、巡視船ほろべつから次々に海中へ飛び込み、バタ足で泳ぐドルフィンを行い、素潜りで体調を確認。水深5m付近に吊るされた10kgの錘(おもり)を持ち上げて、1分間の立ち泳ぎをし、細いロープでほろべつに上がった。
 想定訓練では、潜水士たちが、色内ふ頭の岸壁から海中にダイブ。水しぶきを上げながら、隊員たちが次々に海中に入り、手分けしてブイ錘を設置し、捜索を開始。救助者と見立てたダミー人形を発見すると、すぐに目印のブイを打ち上げて岸壁まで運んだ。岸壁上で待機していた隊員と連携し、担架を使って救助者を陸上に引き揚げ、訓練を終えた。
 小樽海保によると、昨年、小樽港内で発生した岸壁からの車両転落事故は5件で、このうち、3件は、小樽海保ほろべつ潜水士と小樽消防救助隊との合同潜水捜索で3名を救助する成果を挙げている。