前途多難 公約違反の山田市政


 2009(平成21)年の仕事が始まった。小樽市役所(山田勝麿市長)も、5日(月)が仕事始めとなり、実質的に動き出した。
 今年は、山田市政にとって、3期目の後半に入る。残すところ、任期はあと2年余りとなった。
 任期の3期10年を終え、11年目がスタートするが、2月に70歳の誕生日を迎える山田市長にとって、今年は、これまで以上に厳しい年となりそうだ。
 3期目の市長選で掲げた市民への公約がほとんど達成の見込みがなくなっていることが挙げられる。
 3期目の”政権公約”として、山田市長が高く掲げたのは、”財政再建と新病院建設”。
 財政再建は、最優先課題と位置づけ、「19年度から単年度収支を黒字に転換し、累積赤字を解消します」、「安定した財政基盤をつくり、『ふれあいパス』など現在の市民サービスを守ります」と公約していた。
 しかし、約束した19年度末での累積赤字の解消は出来ず、20年度も累積赤字のままとなっており、解消には程遠い。「ふれあいパス」では、現在の市民サービスを守らず、老人に負担増を押し付けた。
 また、「市民の健康といのちを守る新市立病院の建設」を公約に掲げていたが、すでに方針転換を明らかにし、新病院の建設は、到底不可能になっている。方針転換で、基本設計料2,581万円が無駄になり、市民から監査請求や住民訴訟が起こされている。
 新市立病院の建設どころか、現病院の破綻を回避するのに汲々としている状況で、築港地区での豪華病院建設の公約実現は、夢のまた夢となっている。
 山田市政3期目のマニフェストは、「『政権公約』と訳され、私がこれからの4年間に実現することをお知らせするものです」としていた。
 しかし、重要施策で実現出来たものは、何一つないと言える。市長のマニフェストは、公約実現の道筋を示したものではなく、現在では、市民への背信をつづる公約違反集となってしまった。
 金もなく、打つ手の施策も次々と崩れ落ち、残す任期も少なくなり、これからの山田市政は、何も出来ないレイムダック(足の不自由なアヒル)状態となっている。
 何も出来ず、ただ数字いじりで市民の目を覆い隠そうするのでは、 前途多難だ。”死に体”となった政権は急速にその影響力を失い、市民からの怒りを増幅するだけだ。
 今年70歳になる市長は、公約違反も知らぬ存ぜぬで、今後の2年間、給料とボーナスを懐に収め続けるのだろうか。
 山田市政3期目のマニフェスト1