医師退職・収益減 「病院不良債務に大きな支障」 市長が答弁


 9日(火)から開会している小樽市議会第3回定例会は、16日(火)13:00から本会議を開き、会派代表質問を行った。
 会派代表質問に立ったのは、佐藤禎洋(自民)と菊地葉子(共産)の2議員。財政問題と市立病院問題などについて質疑した。
sato.jpg 自民党の佐藤議員は、財政問題で 「小樽市の場合は、16.72%が早期健全化基準ラインで、平成19年度決算における比率は16.12%と、まさに綱渡りの状態。このようになっている大きな要因は何であるのか。また、今後、どう改善を図っていこうとしているのか」と質した。
mayor.jpg 山田勝麿市長は、「本市の場合、一般会計や病院事業会計などで多額の赤字を抱えていることから、19年度決算では、早期健全化基準に近い比率となっています。現在、厳しい財政環境の下、一般会計をはじめ、各会計とも赤字を解消する計画に基づき、人件費の削減や民間委託の推進、収納率の向上などに努めており、連結赤字比率といった財政健全化法に基づく健全化判断比率をクリアするだけでなく、今後も全力を挙げて収支の改善に図っていく」と答えた。
 市立病院問題では、「医師の退職に伴う影響額はどれ程で、今後の経営はどのようになるのか。さらに、今後、医師が確保されない場合、その診療科をどうしようとしているのか。今後どのように対処するのか、現在の病院の現状も併せてお示しを」と質問。
 市長は、「平成20年度の経営状況ですが、両病院合わせた本年4月~7月分の累計では、入院収益では18億387万9,000円 外来収益では9億5,622万6,000円となっています。これは、昨年同時期と比較しますと入院収益では1,772万2,000円下回り、外来収益では798万3,000円上回って、合計で973万9,000円の減収となっている。当初予算の4か月分との比較では、入院収益では7,224万1,000円、外来収益では3,966万円、合計で1億1,190万1,000円それぞれ下回る結果となっております。
 このように今年度は、病院経営の基本となる入院外来収益で、昨年並みを維持しているものの、予算に対しましては減少しており、大変厳しい状況となっています。医師退職後の影響額は、今年度補充できないとしますと、今年度の収支で2億円前後の影響が出るものと考えます。このまま医師確保が出来ない状況が続くと、入院外来収益の確保は大変厳しいものがあり、不良債務計画に大きな支障が生じると言わざるを得ませんし、診療にも大きな影響が出ます。後任医師の派遣は、年度内の補充は難しいものもありますが、外来では、専門家の補充が出来るよう大学医局などへ働きかけを行っているところであります」と苦しい答弁に終始した。
kikuti.jpg 共産党の菊地葉子議員は、財政問題で 「連結実質赤字比率の行方を決定する病院事業の改善の行方によっては、さらなる一般会計からの持ち出しをしなければ将来にわたって連結実質赤字の比率をクリアできなくなるのでは」と質問。
 市長は、「連結実質赤字比率は、病院事業会計の収支改善が主な争点となるが、そのために一般会計の負担が大幅に増大し、健全化計画の達成が困難になるような状況は避けなければいけない。病院事業につきましては、改革プラン策定作業の中で、公立病院特例債の導入や一般会計繰入金の精査などを含め、収支計画の見直しを行っており、一般会計の健全化計画への影響や連結赤字比率などにも十分留意しながら、連結赤字の縮減に向けて強力に収支改善を図りたい」と答弁。
 また、病院問題では、「不良債務解消を目的とした病院の努力目標には到底及ばず、年度途中で大幅に下方修正しました。当初年度で達成できなかった不良債務は先送りした形。医師が1名がいなくなると2億円の減収と以前から伺っていますから、今年度以降不良債務解消のために、医業収益の改善は今後とも継続できる見通しでしょうか」と質した。
 市長は、「医師の退職後、補充が出来ない状態が続くことになりますと、入院外来収益の確保が難しい状況になりまして、不良債務解消計画に大きな影響が生じると言わざるを得ないし、診療にも大きな影響が出ます。後任の医師は、年度内の確保は難しい面もありますが、鋭意作業を行っているところです」と答えた。
 与党・自民党と野党・共産党の代表質問に対し、山田市長は、自ら作成した病院事業会計のズサンな編成を、4~7月までのわずか4ヶ月の収益の数字で、見事に暴かれた結果となった。”取らぬ狸の皮算用予算”であったことを、本会議場で数字を並べて吐露せざるを得ない状況に追い込まれた。
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