ぺちゃんこに倒壊した休憩小屋!旭展望台の遊歩道!


toukai.jpg 小樽市街を一望する旭展望台周辺に広がる遊歩道にある、4棟の休憩小屋のうちの1棟が、今冬の豪雪でぺちゃんこに倒壊していることが、住民から市への通報で分かった。このため、市では今週中にも、倒壊した施設の周囲をテープで囲み、注意を呼びかけることにしている。
 今回倒壊した施設は、簡易施設の東屋(約25平米)の1棟で、森林の中の13番遊歩道から一段下がった場所に設置されていた。5月GW前に市内の男性から「倒壊しているけれど、分かってますか」との連絡を受け、職員が調査に向かった。施設はぺちゃんことなり、柱などが周りに飛び散っていた。このため、雪解けを待ち、6月15日(木)に飛び散っていた破損部分を寄せ集めた。
 「大雪に耐えられるような建物だったが、近年の台風や大雪で山全体が痛めつけられてしまった。しかし、半壊で倒れそうという訳ではなく、全壊してしまっているので、危険性はあまりないと判断している」(市経済部農政課)としながらも、今週中にもテープで囲み利用者に注意を呼びかける。
 旭展望台周辺の「旭町広域総合生活環境保全林」(282ha)は、国有林野臨時措置法によって、1953(昭和28)年に、札幌営林局から森林復元を条件に、330haの払い下げを小樽市が受けたもの。1974(昭和49)年には、市街地周辺の森林を保健養林として整備。「市民の憩いのレクリエーションの場所として活用する」ということで、林野庁から生活環境保全林整備地区として指定を受け、翌年から3ヵ年で1億5,000万円の事業費を投じ、遊歩道や森林の整備を実施した。
 北海道は1991(平成3)年度から1994(平成6)年度まで整備事業を実施した。総事業費約9億4,000万円で治山施設6基、森林整備59ha、車道と歩道補修4,500m、作業施設5棟、標示板27枚などの整備・設置し、現在に至っている。
 市内中心街からも近く、森林浴に最適な遊歩道が18コース作られており、小樽市民の絶好の散策路となっている。散策路にある全4棟の小屋は、絶好の休憩場所として使用されていた。倒壊した1棟の小屋は、小樽市では、今後「復元して使用するものか検討中」としており、財政難の中、この小屋の再現がされない可能性もある。遊歩道の草刈もこれまで2回行っていたが、現在は1回になっている。

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