小樽市博物館メールマガジン85号 (2006/05/09)

4月4週目あたりから急に夏鳥(春に南の地方から北上し、秋に南下する渡り鳥)の姿が増え始め、ウグイスの声がそこかしこから聞こえるようになってきました。開花が遅れていた桜もあちこちで花がほころび始めています。遠くに見える山にもヤナギの花の黄色やキタコブシの白が目立ち始めてきました。
博物館の中庭の雪も消え、昔遊びのコーナーも再開しています。ぽかぽかと日向ぼっこをするのに最高の季節です。是非遊びにいらしてください。


博物館メールマガジン85号をお届けします。このメールマガジンは、博物館、博物館友の会の最新の情報、お願いを皆さんにお届けします。多くの方にご利用いただきたいと思っております。お知り合いに
もお勧めください。


☆博物館からのお知らせ
◆博物館友の会公開事業「大正の小樽の音色 リードオルガン演奏会」


昨年12月に博物館に寄贈された大正時代のオルガンを、オルガン奏者の中村祐子さんが演奏します。今回演奏するオルガンは、日本で初めてオルガンの量産を行った西川楽器の製品で、「大正天皇御即位記念」の文字が入っているものです。修復の結果、かつての音色を何とか取り戻すことができました。


【開催日】5月14日(日)
【時 間】15:00~16:00 *博物館友の会総会終了後に開催しますので、若干開
始が遅くなる可能性があります。
【場 所】小樽グランドホテル 3F楓の間
【料 金】入場無料


演奏者プロフィール
中村 祐子(なかむら ゆうこ)さん
小樽市在住。牧師を父にもち、幼い時より「足踏みオルガン」でピアノの手ほどきを受けた。国立音楽大学の教育音楽科入学後、本格的にパイプオルガンを学ぶ。出産と育児でオルガンは少し中断するが夫の転勤でロンドンへ。現地でまたパイプオルガンの練習を再開。イギリス国教会のオルガニストにレッスンを受け、検定試験の最終級まで終える。帰国後は、東京で長谷川美保氏に師事した。夫の転職に伴い来樽。現在は市内の教会所属のオルガニストとして活動する傍ら、様々な場所で演奏活動を行う。今年の秋には日本郵船建築100周年記念式典でも演奏を行う。


◆常設展の一部変更「天下の絶景オタモイ海岸」


小樽市民に愛されてきた景勝地「オタモイ海岸」。オタモイの名が全道に知れ渡るきっかけになった料亭「竜宮閣」の物語と、オタモイ海岸に残された特殊な自然環境について、常設展の一部を変更してご紹介します。


【展示期間】平成18年4月12日(水)~平成19年2月頃までを予定
【料 金】通常の入館料
【会 場】第一展示室(展示ケース2カ所)


【展示内容】
・竜宮閣の上棟式、弁天食堂の写真 
・オタモイ遊園地のパンフレット
・竜宮閣の印半纏 
・オーナー加藤秋太郎が経営していた料亭「蛇の目」の絵皿 


・オタモイ海岸の露岩地周辺に生息する希少植物の写真、標本(バシクルモン、ピレオギク、エゾマンテマなど)・オタモイ海岸で見られる特徴的な鳥類、昆虫の標本(イソヒヨドリ、ウミガラス、エゾチッチゼミなど)


◆HP「博物館からのお知らせ」をリニューアルしました


メールマガジン同様、当館のニュースをお知らせしております「博物館からのお知らせ」を若干ですが、リニューアルしました。行事に関するお知らせだけではなく、既に終了した事業のご報告や、博物館の最近の様子を写真でご紹介する「今月の一枚」のコーナーなど、少しずつですが、博物館の顔がよりはっきり見えるようなコンテンツを追加していく予定です。是非一度ご覧下さい。


http://www.city.otaru.hokkaido.jp/kyouiku/hakubutu-kan/monthly.info.htm


☆小樽の森から海から26 着々と春になってきています


冒頭でも触れましたが、4月の4週目くらいからウグイス、カワラヒワ、アオジ、ツツドリ、トラツグミ、アカハラ、キジバト、ルリビタキなど夏鳥たちの姿が市内各地で目立つようになりました。特にルリビタキは、このところ小樽でずいぶんたくさん見られるようです。ルリビタキは「幸せの青い鳥」のモデルになったと言われている鳥ですが、皆さんのお庭にも姿を見せるかもしれません。なえぼ公園ではキクイタダキやミソサザイが連日かわいらしい姿を見せてくれています。なえぼ公園内を流れる二ツ目川の河畔ではミソサザイのよく通る「チュリリリ…」というさえずりが響いていました。


春の花も、沢の斜面など雪解けの早い場所から少しずつ咲きそろってきています。フキノトウ、フクジュソウ、カタクリ、キクザキイチゲ、エゾエンゴサク、エンレイソウ、ナニワズ、キバナノアマナ、エゾノリュウキンカなどが次々に開花しており、小樽の森は急ににぎやかになってきました。オオウバユリやヨブスマソウの独特の形の芽吹きや、厳しい冬を耐えて活動を再開しはじめたエルタテハやクジャクチョウなどの姿も、野歩きの目を楽しませてくれます。なえぼ公園のカタクリは今がまさに見頃です。奥沢水源地や赤岩山など少し標高の高い場所ではまだまだしばらくの間、早春の花を楽しめそうです。


先日、奥沢水源地でクマゲラの巨大な採餌痕を見つけました。カラマツの植林地の中の一本の木に70センチほどの長方形の掘りあとが空き、木の根本にはバケツいっぱい分ほどの掘りくずが積もっていました。また、なえぼ公園でも古いサクラの朽ち木を掘るクマゲラの姿を目にしました。手が届くほど間近に現れた真っ黒い姿は、光を吸い込んでしまうような神秘的な雰囲気を醸し出していました。


天然記念物にも指定され、北海道でも数百羽しかいないと言われているクマゲラですが、小樽市内では赤岩山や天狗山周辺で姿を見かけることができます。なえぼ公園ではここ数年ずいぶん頻繁に人前に現れ、遊歩道のすぐ脇で巣作りをしたこともありました(繁殖はできなかったようですが)。奥沢水源地でも春先などに時々姿を見ることがありますが、こんなに生々しい食痕を見たのは今回が初め
てのことでした。


クマゲラはムネアカオオアリという大型のアリを主食にしていることが知られています。以前拾ったクマゲラの糞はほとんどすべてムネアカオオアリの体でできていました。アリには蟻酸という強い酸性の成分がありますが、アリを食べるキツツキ類の口内にはアルカリ性の分泌液を出す腺を持っており、飲み込む前に中和するのだそうです。樹木の中心部に巣を作るムネアカオオアリを食べるために、クマゲラは独特の「舟形」の掘りあとを残します。クマゲラは「チプタチカップカムイ(丸木舟を彫る神)」と呼ばれこの掘りあとを見てアイヌは丸木船を作ることを思いついたという言い伝えがあります。他にこのような痕を残す動物はいませんから、クマゲラの生息を知るのに大変有効です。なえぼ公園もそうですが、小樽にはカラマツやトドマツの古い造林地が多く、このような場所でよくクマゲラの食痕を見ます。


木々が芽吹き、子育てが始まると、クマゲラが人前に現れる回数はぐっと少なくなります。彼らが安心して子育てをすることができるような森が、いつまでも小樽にあることを願ってやみません。


86号は6月1日頃配信の予定です。


<お問い合わせ>
小樽市博物館
小樽市色内2-1-20
TEL.0134-33-2439
FAX.0134-22-2350
hakubutu-kan@city.otaru.hokkaido.jp


*当メールマガジンの掲載内容を転用、使用される方は事前にご連絡ください。


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