小樽市にも浅沼物件!築港マンションで耐震強度不足判明!


taishin1.jpg 小樽市内築港にある、賃貸集合住宅「小樽ベイサイドシティ7・8」の設計・施工を行った「鹿島建設株式会社札幌支店」が、構造計算書などの調査を行ったところ、浅沼良一・二級建築士(47)が関与していたことが判明した。この結果を受け、同社が精査した結果、同建物の一部に強度不足が確認され、4月18日(火)の記者会見で、小樽市と同社がこの事実を発表した。
 同建物は、賃貸集合住宅(単身者用ワンルームタイプ)199戸で、RC造の地上10階建て。工期は、1998(平成10)年3月4日から1999(平成11)年2月28日までで、設計業務が1997(平成9)年に行われたため、浅沼二級建築士による偽装物件とは対象外としていたという。
 しかし、同社では 「念のため調査を行いましたところ、当該設計事務所が浅沼二級建築士に構造計算を外注していたことが、判明したました」(同社・工藤公健・札幌支店長)。この事実を受け、同社がさらに精査した結果、建物長辺方向において、ドアの部分の寸法の過少入力などがあり、耐震性が不足することが判った。建物の保有耐力比は、0.54(下層階)~0.74(上層階)にとどまっているという。
taishin2.jpg 同社は 「震度5強程度の地震では倒壊することはございません。しかし、入居者様の安全確保を最優先と考え、弊社が全責任をもって対応すべく、既に弊社において本物件の所有権を所得しております」とし、今後、小樽市と建物の補強方法について協議し、耐震補強工事を実施する。入居者には、18日(火)に、この事実を説明し、耐震補強工事に伴う転出入に関する経費や現在の家賃との差額を負担するという。
 入居している大谷奈穂美(36)さんは 「何も感じませんでした。でも、この事実を知ってしまって、補強したとしても、新たに戻ってくることは難しいと思います」。男性の会社員(29)は 「補強してくれるとありますが、気分は良くないので引越ししたいと思います」。女性の会社員(23)は 「しっかり、補強してくれるのであれば、戻ってこようかなと思います」と、降って湧いた耐震強度不足の当時者となったことに戸惑いを見せていた。

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