届かぬ“正月おせち”!ふうどりーむず(旧海鱗丸)に苦情殺到! 


 「小樽恋の祝い膳」と名付けて売り出されていた、「ふうどりーむず株式会社(旧海鱗丸)」(銭函5・猿渡肇社長)の正月おせちパックが、昨年末の配達予定日になっても届かず、注文客から苦情が殺到。同社は、年明け早々から対応に追われ、電話・FAX・E-mailがパンクし、パニック状態が続いている。
 冷凍すし「小樽愛のすし」を開発、実用化したことで知られ、小樽高島漁港・海鱗丸から社名変更し、本社工場を小樽銭函に移した「ふうどりーむず株式会社」。同社は、これまで冷凍すしの凍結障害を克服した技術が高く評価され、農林水産大臣賞や経済産業省の特別賞を受賞。小泉総理大臣が訪問試食したことでも知られていた。
 昨年から冷凍技術を駆使して、正月おせちパック「小樽恋の祝い膳」の販売を始めた。27,000円と40,000円の2種類を売り出したところ、合わせて15,000件もの注文を受けた。しかし、12月30日の配達日になっても、3,000件が届けられず、正月膳を楽しみにしていた注文客からの苦情が、同社に殺到した。
 届かなかったとの苦情は、札幌圏からの注文客からがほとんどで、関東・東北圏の客には既に配送済みだったという。届けられなかったのは、同社の能力を超えた大量受注が原因で「人手不足で、箱詰めが出来ず、間に合わなかった」。
foodr1.jpg このため、12月31日から1月2日までに、工場に直接受け取りに来た客が200人を超えたという。同社では、届けられなかった3,000件のうち、年末・年始に従業員が配達するなどして1,000件を処理したが、4日(水)現在、まだ2,000件が未処理で残っている。
 この正月おせち冷凍パック「小樽恋の祝い膳」は、正月三が日も終わり、既に賞味期限が切れているため、同社では、注文金額に見合う別の商品を1月下旬から、届かなかった客にお詫びとして配送することにしている。
 猿渡社長は「せっかく注文頂いたおせち料理を期日までにお届け出来なかったことは、本当に申し訳ないと思っています。原因は私たちの会社がちゃんとなっておらず、危機管理など、諸々がなっていないということでございます。すべては私の責任です。せめて、これから1ヶ月半かけて、同等以上のものを作って、お客様のところへお届けします」と涙を浮かべながら詫びていた。同社のHP上にも、1月1日付けで、謝罪文を掲載している。
 家族団欒での正月膳となるはずだった「小樽恋の祝い膳」は、2,000人の注文客には、小樽の恋も実らず、祝い膳も囲めない、無残な結果となった。同社にとっては、自ら招いたこととはいえ、新年から多額の出費を強いられる、苦い痛いお年玉となった。

 ふうどりーむず株式会社HP


 お詫び文のページ

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